2021.08.25更新

審美歯科の内容とは?主な治療法と効果をご紹介!

多くの方は「歯科医院」と聞くと「虫歯などの歯の病気を治す場所」というイメージがあります。しかし、世の中にはそれに限らない歯科治療を提供する「審美歯科」と呼ばれる診療科目があるのです。審美歯科とはどのような診療科目なのか、主な治療法やその効果について解説します。

 

審美歯科とは?

「審美歯科」とは、歯や口内、口元の「機能的な治療」にプラスして「見た目の良さを改善するための治療」も行う歯科治療を提供するものです。

一般的な「歯科治療」とは、虫歯や歯周病のような、歯の機能的な状態を悪化させる病気・症状の治療を行い、歯や口の機能を正常な状態に戻す治療のことをイメージする方が多いでしょう。この治療には、美しい歯並びや歯の白さなど、見た目の良さについては触れないことが多いです。

歯の見た目は、時にコンプレックスなどの原因にもなりかねず、それを解消するためには歯や口元の美しさを取り戻す治療が必要になります。審美歯科は、そんな歯の見た目の美しさを取り戻すための治療を提供するものなのです。

 

審美歯科の治療内容

審美歯科では、以下のような治療内容を提供することが多いです。

 

ホワイトニング

「ホワイトニング」とは、専用の薬剤を使用して歯を白く見せる治療のことです。

専用の薬剤をマウスピースに塗布し、それを装着することで薬剤が歯に浸透し、歯が白くなります。「白い歯」は清潔や健康の象徴であり、歯が黄ばんでしまうと見た目が悪くなってしまいます。

歯科医院での施術が中心となる「オフィスホワイトニング」と、歯科医院では最小限の施術だけ行いメインの作業は自宅などプライベートで行う「ホームホワイトニング」があります。それぞれにメリット・デメリットが異なりますので、ニーズに応じて治療法を選択あるいは併用してください。

 

クラウン

「クラウン」とは、歯の治療のために削った歯の上にかぶせるものです。審美歯科では、自然な白い歯の見た目に近い「セラミッククラウン」と呼ばれるかぶせ物を使用することが多く見られます。

一般的な虫歯治療等で使用されるかぶせ物や詰め物は「銀製」や「レジン製」であり、見た目の点においてデメリットを感じる方が多いです。一方でセラミック製のかぶせ物は自然歯に近い見た目であり、高い審美性を発揮することができます。また、金属製のかぶせ物に対して「金属アレルギーが起こらない」という点など、機能的なメリットもあります。

 

ラミネートベニア

「ラミネートベニア」は、歯の表面を削って「つけ爪」の要領でセラミック製のかぶせ物を表面に貼り付けるものです。セラミッククラウン同様に、高い審美性を持ちます。

クラウンやラミネートベニアを利用することのメリットの1つとして「迅速に歯をきれいに見せることができる」という点が挙げられます。同じく歯の美しさを取り戻す審美治療に「ホワイトニング」がありますが、方法の違いで差はありますが少なからず時間がかかります。

ラミネートベニアはつけ爪のように速やかに見た目を変化させることができる審美治療です。そのため「明日のイベントに間に合わせたい」「すぐにでも見た目のコンプレックスを解消したい」といったニーズに対して高い利便性を発揮できます。また、軽度の歯並びを調整する際にも、ラミネートベニアを使用することがあります。

 

歯のクリーニング

「歯のクリーニング」とは、歯の表面に付着している汚れや歯垢、歯石などの異物を取り除くことです。

基本的に、歯の汚れは日常的な「歯磨き」によって解消できます。しかし、歯に付着した歯垢は次第に硬質化し、歯石になると一般的な歯磨きでは取り除くことができなくなってしまいます。見た目が悪くなるだけでなく、虫歯菌の住処となるため、虫歯などの歯の病気の原因にもなるのです。

クリーニングでは、専用の器具を使用することで、一般的な歯磨きでは落とせなくなってしまった異物を取り除きます。定期的に歯のクリーニングを利用することにより、歯の美しさを維持できるだけでなく、歯の病気を予防するための「予防歯科」としての側面も発揮できるのです。

 

一般治療との費用面での違い

審美歯科は、一般的な歯科治療と「費用」の点においても大きな違いがあります。その理由は「審美歯科=その多くが自由診療」であるという点です。

病気の治療である多くの一般歯科治療は、健康保険を適用して治療費の一部だけを負担すれば良い形式です。一方で病気の治療とは言えない審美歯科の場合、その多くが保険が適用されない自由診療であるため、発生した費用は全額自己負担になります。

さらに、自由診療である審美歯科は、治療を提供する歯科医院によって料金設定が大きく異なる点も注意が必要です。審美歯科を利用するにあたっては事前のカウンセリング等で治療内容や治療費について確認しておき、納得できる歯科医院で治療を受けてください。

 

まとめ

審美歯科は、コンプレックスにもなり得る「歯の見た目・美しさ」を改善するための治療です。自由診療になることが多いですが、歯の見た目に悩んでいる方はその利用を検討してみてはいかがでしょうか。

投稿者: 西本歯科医院

2021.08.10更新

マウスピース矯正をつけ忘れてしまったときの影響とその対策をご紹介

「マウスピース矯正」は、基本的に毎日決まった時間にマウスピースを装着して、少しずつ歯並びを直していきます。この「毎日つける」という点がネックであり、人によっては1日つけ忘れてしまうケースもあるでしょう。矯正用マウスピースをつけ忘れてしまったときの影響と、その対策について解説します。

 

マウスピースをつけ忘れてしまった際の影響

もし、矯正用マウスピースをつけ忘れてしまった場合には、少なからず悪影響が及ぶ可能性があります。ただし、どの程度の悪影響が発生するかについては「何日程度マウスピースをつけ忘れていたのか?」によって異なります。

 

マウスピースを1日つけ忘れてしまった場合

マウスピースをつけ忘れてしまったのが「1日」だった場合には、ほとんど悪影響はないといっても過言ではありません。

マウスピースは、継続的に装着することによって少しずつ歯並びを改善していきます。もし、途中でつけ忘れてしまうと、いわゆる「後戻り」が発生し、歯並びが元の状態(良くない状態)に戻ってしまうのです。

とはいえ、装着し忘れていたのがたった1日だけであれば、それほど劇的な悪影響はないといえます。そもそも、マウスピース矯正によって1日当たりで歯並びが動く距離というものはごくわずかであり、仮に後戻りが発生しても1日程度であれば致命的な悪影響が発生することは考えにくいのです。

 

マウスピースを1週間つけ忘れてしまった場合

マウスピースをつけ忘れてしまったのが「1週間」だった場合には、残念ながら大きな悪影響が及ぶといっても過言ではありません。

マウスピース矯正は、長い時間をかけて少しずつ歯並びを直していきます。そのため、治療開始時には綿密な治療スケジュールを組んでおり、それに従って矯正治療を継続していくのです。

もし、1週間もの長い期間マウスピースをつけ忘れていたとなれば、この治療計画に支障をきたす可能性が高いのです。場合によっては、矯正治療そのものをやり直さなければならなくなるでしょう。

 

マウスピースをつけ忘れていた場合の対処法

マウスピースをつけ忘れていた場合、適切に対処することで悪影響を最小限に抑えることができます。

 

つけ忘れが1日程度ならば速やかに装着しなおす

1日程度のつけ忘れであれば、速やかにマウスピースを装着すれば悪影響はほとんどないといえます。紛失や破損等、マウスピースを装着できない事情がない限りは、1日のつけ忘れであればすぐにリカバリーできるでしょう。

 

つけ忘れが長期間ならマウスピースの装着を避ける

マウスピースのつけ忘れが長期間に及んでいた場合には、装着予定だったマウスピースの装着を見送った方が良いかもしれません。

マウスピースのつけ忘れは、歯並びが元の状態に戻ろうとする「後戻り」を発生させてしまいます。そのため、予定していた歯並びの状態とは大きく異なる歯並びになっているため、予定していたマウスピースが想定と異なる歯並びの状態に合わない可能性が高いのです。

また、長期間マウスピースをつけていなかった後にマウスピースを装着すると、痛みを感じる可能性があります。これは、歯並びが後戻りを起こしたことでマウスピースが合わないことが理由であると考えられます。痛みの有無に関わらず、マウスピースを長期間つけ忘れていた場合には、マウスピースを装着する前に担当医に相談してください。

 

担当医に相談する

特に、長い期間のつけ忘れが発生してしまった場合には、矯正治療の担当医に正直に話して、今後の治療計画について相談しておきましょう。つけ忘れが1日程度であった場合も、念のため治療計画への影響を考慮するために、つけ忘れたことを報告しておくことをおすすめします。

 

マウスピースのつけ忘れを回避する方法

たった1日とはいえ、少なからず治療計画に悪影響を及ぼす可能性がある「マウスピースのつけ忘れ」は、可能な限り避けてゼロにしたいところです。そこで、マウスピースのつけ忘れを回避するためのテクニックについて解説します。

 

スマートフォンのアラーム等を利用する

スマートフォンには「アラーム機能」がありますが、マウスピースを装着する予定の時間にアラームをセットしておき、マウスピースを装着する時間であることを気づかせることが有効なテクニックとなります。

すでにマウスピースをつけ忘れた経験がある方は、特にどんなタイミングでつけ忘れていたのかがわかっていれば、そのタイミングでアラームが起動するようにしておくと良いでしょう。

 

予備のマウスピースを準備しておく

もし「装着予定の前後のマウスピース」をお持ちであれば、それを荷物に忍ばせて「予備のマウスピース」として活用することをおすすめします。

マウスピース矯正は、少しずつ動く歯並びに合わせて少しずつ異なる状態のマウスピースを複数個用意しておきます。もし、外出時に装着や持ち出しを忘れたり、紛失や破損等して装着できないような事情が発生したら、装着予定のマウスピースに最も近いマウスピースを予備として持っておき、これを代わりに装着することでつけ忘れの悪影響を最小限に抑えられます。

 

まとめ

マウスピースをつけ忘れることは可能な限り避けるべきですが、1日程度なら致命的な悪影響を意識する必要はないでしょう。ですが、1週間やそれ以上の期間、マウスピースをつけ忘れてしまった場合には、治療計画そのものを見直す必要があるかもしれません。

いずれにしても、担当医に相談して歯並びへの影響を把握し、治療計画の修正が必要かどうかを判断してもらいましょう。マウスピースをつけ忘れてしまわないように意識を持つことと、つけ忘れが発生しないような工夫をすることをおすすめします。

投稿者: 西本歯科医院