2021.06.28更新

審美歯科でキレイにした歯には寿命がある?長持ちさせるポイント3つ

審美歯科では詰め物や被せ物で白い歯にする場合や、セラミック矯正やラミネートベニアといった歯を美しくする治療方法があります。どの治療にもセラミックが使用されることが多く、セラミックの寿命が気になる方も多いのではないでしょうか?

セラミック自体は寿命が長く、10~20年もつといわれています。しかし、メンテナンスを怠ってしまうと、寿命が縮む可能性があります。そこで、審美歯科でキレイにした歯を長持ちさせるポイントを3つ紹介します。

 

審美歯科で使用する素材と寿命

審美歯科で使用する素材は丈夫で審美性の高い、セラミックを用いることが多いです。ひとことでセラミックといっても種類があります。セラミックの種類は以下のとおりです。

 

オールセラミック

全てセラミックで作られており、詰め物や被せ物といった歯を補う治療で使用します。セラミックは陶器と同じ素材を使用しており、強度が高く色調の再現が自由で、自然の歯と同じような透明感を出せるのが特徴です。

変色や変形しないことからセラミック自体の寿命は長く、オールセラミックの寿命は10~20年もちます。

 

ジルコニア

人工ダイヤモンドで知られるジルコニアですが、歯科治療の被せ物でも使用します。ジルコニアは非常に強度が強い素材で、噛み合わせが強い奥歯などに入れることが多いです。

ジルコニアのフレームにセラミックを重ねたものや、全てジルコニアで作られたものがあります。審美性はオールセラミックよりも劣りますが、審美歯科では一般的に使用される素材です。

ジルコニアは非常に強い強度があることから、寿命も長く、10~20年と長持ちします。また、セラミックを使用しているため、変色することがありません。

 

ハイブリッドセラミック

プラスチックにセラミックを混ぜた素材です。ハイブリッドセラミックの寿命は7~8年が目安です。

オールセラミックやジルコニアと比較すると強度が弱いですが、安価で白い詰め物や被せ物を入れることができます。プラスチックを使用しているため、傷がつきやすく長期間使用すると変色しやすい傾向があります。

保険診療で使用される白い被せ物(CAD/CAM冠)にもハイブリッドセラミックが使用されています。

 

メタルボンド

金属のフレームにセラミックを焼き付けた物がメタルボンドです。メタルボンドの寿命は、8年が目安です。

主に被せ物に用いられます。昔ながらの審美治療で、現在でも噛み合わせの強い奥歯に使用されることがあります。

しかし、金属を使用していることから金属アレルギーを引き起こす可能性があり、金属と同等の強度があるジルコニアの被せ物を選択する方が増えています。

 

審美歯科でキレイにした歯を長持ちさせる3つのポイント

オールセラミックやジルコニアは保険が適用しないため、高額な治療になります。素材自体は長くもちますが、メンテナンスを怠ってしまうと寿命を減らしてしまう可能性があります。

 

セルフケアとプロのメンテナンスを受ける

セラミックは表面がツルツルしており、汚れが付きにくく、むし歯や歯周病のリスクが少ないといわれています。しかし、詰め物や被せ物をした歯は、むし歯が原因で治療を受けているので、セラミックにしたから安心という訳ではありません。

ご自身での歯磨きはもちろん、歯間ブラシやフロスを併用してしっかり汚れを落とす必要があります。また、年に数回歯科医院でプロによるメンテナンスを受けることで、磨きにくい歯とセラミックの間の汚れの除去ができます。セルフケアと定期的なメンテナンスを受けることで寿命を延ばすことができます。

 

ナイトガードを使う

オールセラミックやハイブリッドセラミックを入れた際は、就寝時に装着するナイトガードを使うのも長持ちさせるポイントの一つ。

セラミックは陶器と同じ素材を使用しているので、衝撃によって割れたりすることがあります。そのため、歯ぎしりや食いしばりをしている方は就寝時に衝撃を和らげるナイトガードの装着をすることが望ましいです。

セラミックは割れてしまったら、基本的に再治療となります。ほとんどの方は歯ぎしりや食いしばりの自覚症状がありません。セラミックを長くもたせるためにもナイトガードはおすすめです。

 

腕のいい歯科医師のもとで治療を受ける

治療を受ける前になりますが、審美治療は歯科医師の技術が寿命に影響を与えます。正しい噛み合わせの調整や、歯と詰め物や被せ物の境目の仕上げなど歯科医師の腕に左右します。

被せ物の場合は、歯の根っこの治療を行うことが多く、しっかり治療を行っていなければ歯の根っこが再感染してしまうことがあります。その場合は、被せたセラミックを壊して再治療をしなければなりません。

審美歯科でも噛み合わせに力をいれている歯科医院や、根っこの治療のときに唾液が入らないようにゴムを被せる歯科医院で治療を受けるようにしましょう。

 

まとめ

審美歯科で使用される素材は審美性と強度に優れたセラミックを使用することが多いです。セラミックはむし歯や歯周病になりにくい素材ですが、メンテナンスを怠ってしまうと寿命を短くしてしまいます。

長持ちさせるには、歯磨きのときに歯間ブラシやフロスを併用したり、定期的なメンテナンスを必ず受けるようにしましょう。また、セラミックに力の負担がかからないように就寝時にナイトガードを使うのもおすすめです。

セラミックは、歯科医師の技術に左右される治療です。歯科医医院選びは慎重に行って最適な治療を受けましょう。

投稿者: 西本歯科医院

2021.06.15更新

マウスピース矯正のソフトとハードの違いとは?

マウスピース矯正は装置が透明で周囲に気づかれずに歯並びが整えられることから、選択される方が多い矯正治療方法です。メーカーによって交換期間が異なりますが、10日に1回新しいマウスピースに交換して歯を動かします。

硬さが違うマウスピースを渡されること多く、基本的にはソフト、ミディアム、ハードといった2~3種類のマウスピースを順番に使用します。今回はマウスピース矯正のソフトとハードの違いについて解説します。

 

マウスピース矯正におけるソフトとハードの違い

マウスピース矯正は、装置を装着して歯並びを整えます。歯型を取ったときの歯並びではなく、少し歯を動かした状態のマウスピースを装着する必要があります。そのため、いきなりハードタイプのマウスピースを装着すると、入らなかったり痛みが強かったりします。

 

ソフトとハードで矯正力をコントロール

硬さの違うマウスピースを使用することによって、矯正力をコントロールして痛みを軽減します。

ソフトタイプは歯を動かすための準備期間、ハードタイプで歯を動かすといった役割があります。ソフトからミディアム、ハードを1クールとしていることが多いです。使用するメーカーによって異なりますが、柔らかい装置から入れて、10日後にミディアム、さらに10日後にハードといったように少しずつ歯を動かします。

 

ハードタイプは通院が難しくなっても保定装置の代わりになる

矯正治療は通院回数や期間が長いです。何かしらの理由で通院の期間が空いてしまうときは、最後に使用したハードのマウスピースで後戻りを防ぐ保定装置(リテーナー)の代わりになります。

 

マウスピース矯正は1枚で0.25mm歯が動く

ワイヤー矯正は1ヶ月に0.3~1mmほど歯を動かして歯並びを整えます。症例にもよりますが、1枚のマウスピースで歯が約0.25mm動きます。以前はワイヤー矯正よりも歯を動かせる量が少なく、治療期間が長くかかりました。しかし、マウスピース矯正は日々進化しており、現在のマウスピース矯正はワイヤー矯正と比べても歯を動かす量はほとんど変わりません。

 

マウスピース矯正の注意点

歯科医院やマウスピース矯正のメーカーによって、渡されるマウスピースの枚数が異なります。1クールのみの歯科医院もあれば、まとめて4クールを渡すケースもあります。その際の注意点は以下のとおりです。

装着時間は守りましょう

ほとんどのマウスピース矯正は1日20時間以上と装着時間が決められています。装着時間を守らないと、治療計画が遅れる原因となります。また、何かしらの理由で長期間にわたってマウスピースが装着できない場合は、歯科医院に相談をして指示を受けることが望ましいです。

 

痛みがあるからといって外さない

マウスピース矯正は痛みが少ないといわれていますが、歯を動かすときの痛みや、マウスピースを入れたときに締め付けられる感覚があります。とくに初めてマウスピースを入れたときや、ソフトからミディアムまたはハードに移行したときは痛みを伴いやすいです。

ソフトからハードに移行したときに、痛みがあるからといって外してしまうと、計画通りに治療が進みません。痛みは装置を装着してから3~7日でおさまることが多いです。我慢できない位の痛みがあったら移行する前のマウスピースを装着して、歯科医師の指示を受けましょう。

 

いきなりハードから装着しない

歯を早く動かしたいからといって、ハードタイプから装着しないようにしましょう。きつくて入らなかったり、痛みが生じたりトラブルの原因となります。

 

歯科医師の指示通りにマウスピースを装着する

マウスピース矯正は新しいマウスピースに交換して歯を動かします。交換の際は、歯科医師の指示通りに決められたマウスピースを装着します。ご自身の判断で次のマウスピースを装着すると、治療計画のずれや、歯を支えている骨に影響を与えてしまう可能性があります。

 

治療終了後は必ずリテーナーを装着する

マウスピース矯正の治療終了後は、後戻りを防ぐためにリテーナーと呼ばれる装置で保定します。保定装置は、マウスピース型や歯を挟む装置など、種類があります。最初の半年間は24時間装着する必要があり、半年以降は就寝時に装着する場合が多いです。

 

まとめ

マウスピース矯正で使用するマウスピースの種類はソフト、ミディアム、ハードがあります。計画通りに治療を進めるためには、必ず決められた時間と期間を守る必要があります。早く歯を動かしたいからといって、いきなりハードを装着すると歯を支えている骨に影響を与えてしまう可能性が高いです。

矯正治療を考えている方は、矯正相談をおすすめしています。矯正治療を行っている歯科医院では、無料~5,000円で矯正相談を設けていることが多く、治療の流れや、おおまかな期間や費用、矯正治療に関する疑問など相談ができます。

また、矯正治療にはワイヤー矯正、マウスピース矯正、部分矯正などさまざまな治療方法があり、それぞれのメリットとデメリットをよく理解してから適切な治療の選択をしましょう。

投稿者: 西本歯科医院

2021.05.28更新

セラミックと銀歯の違いは?前歯や奥歯など部位ごとのおすすめをご紹介

むし歯が進行して歯を大きく削って修復する必要がある場合、詰め物では強度が足りないため部分的な被せ物や、歯全体を被せる必要があります。

治療の際に「銀歯」か「セラミック」の選択肢を迫られて、すぐに決めることは困難ではないでしょうか?そこで、セラミックと銀歯の違いを解説します。

 

セラミックとは

セラミックは陶器のことを言います。むし歯が進行して大きく削った際に、人工的に補う素材の一つです。歯科用で使用されるセラミックは、強度が強く審美性に優れています。

 

セラミックの種類

セラミックは歯科医院によって種類が異なりますが、ここでは代表的な種類を紹介します。

 

オールセラミック

全てセラミックのみを使用した素材です。白く透明感があり、審美性に優れています。天然の歯と同じ色を出すことができます。

 

ハイブリッドセラミック

セラミックとプラスチックが混合している素材です。オールセラミックやジルコニアと比べると強度が落ちますが、費用が抑えられます。

 

ジルコニア

人工ダイヤモンドと呼ばれており、強度が非常に強い素材です。審美性はオールセラミックよりもやや劣りますが、奥歯にも使える素材です。

 

e-max

ガラスセラミックと呼ばれる新しい素材です。強度が強いにもかかわらず、摩耗性がある素材です。そのため噛み合わせに対する歯を痛めることがありません。

 

セラミックと銀歯の違い

セラミックと銀歯は色の違いだけではありません。以下の5つの違いがあります。

 

見た目

セラミックは天然の歯と色が馴染みやすく、目立たないのが特徴です。セラミックの素材によって透明度が高いものも製作できるので、審美性に優れています。

一方銀歯は口の中に入ると、非常に目立つため審美性はありません。

 

生体親和性

銀歯に含まれているパラジウムは、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。口の中に金属が入ると、金属イオンが溶け出します。金属イオンは体内に蓄積する性質を持っており、今までアレルギーを起こしたことがなくても、急にアレルギーの症状が発生する可能性があります。

セラミックは生体親和性に非常に優れており、アレルギーの心配はありません。

 

むし歯のリスク

セラミックは表面がツルツルしているので、歯垢がつきにくい特徴を持っています。銀歯は表面に傷がつきやすく、歯垢が溜まりやすいため、むし歯や歯周病といったリスクが高くなります。

またセラミックは歯を削った型にぴったり合うように製作ができますが、銀歯は素材の性質上ぴったり合うように作れません。そのため接着剤で隙間を埋めます。接着剤は月日が経つと劣化し、歯と銀歯の間に隙間ができ、その隙間に汚れが入り込んでむし歯になる可能性があります。

 

費用

銀歯は保険が適用されるため費用を抑えることができます。一方セラミックは自費診療のため費用は高くなります。

またセラミックの種類によって金額が異なります。

 

軽さ

金属でできている銀歯は重く、歯に負担がかかります。セラミックは軽い素材なので、歯に負担をかけず修復が可能です。

 

部位ごとのおすすめ

セラミックを選択する際は、部位によって最適な素材が異なります。

前歯

見た目が重視される前歯はオールセラミックがおすすめです。オールセラミックは天然の歯と同じような色と透明感のある歯の再現ができます。また劣化もせず歯肉との境目が美しく仕上がります。

保険治療の場合は「硬質レジン前装冠」で白い歯になりますが、表面はプラスチックによって色を再現します。そのため透明感がなく、長期間使用すると劣化するといったデメリットがあります。

また前から4・5番目の歯は保険が適用されるCAD/CAM冠で修復ができます。セラミックよりも強度が劣りますが、保険が適用されるためほとんどの方がCAD/CAM冠を選択します。

 

奥歯

奥歯は強度が高いジルコニアか、e-maxがおすすめです。奥歯はほかの歯よりも噛む力が強くなります。そのため奥歯の素材の強度が重要になります。

ただしジルコニアのように硬さがある素材は、かみ合う歯がすり減ってしまう可能性があります。そのためジルコニアはかみ合わせの調整が重要になります。セラミックをご希望される方は、経験を積んだ歯科医師のもとで治療を受けることをおすすめします。

 

噛み合わせに合わせて選択する

セラミックは費用が高ければ良いものではなく、噛み合わせに合わせて種類の選択をすることが大切です。そのためセラミック治療は歯科医師の十分な知識と技術が必要とされます。

 

まとめ

セラミックと銀歯は審美性の違いだけではありません。セラミックはむし歯になりにくい特徴を持っていますが、噛み合わせの力が強いと割れてしまうリスクがあります。そのため、歯ぎしりや食いしばりなどしている方や、かみ合わせが強い方にはあえて銀歯をすすめることがあります。

セラミックと銀歯で迷われている方は、歯科医師とよく相談し、納得したうえで選択をしましょう。

投稿者: 西本歯科医院

2021.05.11更新

前歯だけをキレイにしたい!気になる前歯矯正のメリット・デメリットをご紹介

近年若い年齢層の間で、前歯だけ矯正をしたいと考えている方が増えています。

「前歯のすきっ歯が気になる」
「前歯だけ歯並びをよくしたい」

と考えている方も多いはず。前歯矯正は部分矯正とも呼ばれており、気軽にできる矯正として紹介されていますが、理解してから始めないと後悔する可能性があります。そこで前歯矯正のメリットとデメリットを紹介します。

 

前歯だけの矯正はできる?

部分矯正は症例にもよりますが、前歯だけの矯正は可能です。 従来の矯正では「全顎矯正」と呼ばれる矯正で、歯並びやかみ合わせの改善を行っていましたが、前歯だけ歯並びの改善を目的として行う「部分矯正」を希望される方が増えてきました。

しかし、奥歯の噛み合わせが改善されないため、全体の仕上がりに限界があります。前歯だけでもきれいに揃うと見た目の印象が変わりますが、前歯の矯正を行う前にしっかりメリットとデメリットを理解しておきましょう。

 

前歯矯正のメリット

前歯矯正は歯の一部を動かす治療方法です。様々なメリットがあるので、事前知識として知っておきましょう。

 

全部矯正と比べて金額が安い

全部矯正と比べると、安く済むことがあります。歯科医院や症例、矯正方法によって異なりますが、おおよその金額は30~80万円です。

 

比較的短期間で矯正が可能

前歯の矯正は比較的短期間で矯正が可能です。奥歯と比べて前歯は歯の根っこが短くなっています。そのため歯を動かしやすく、短期間で済みます。

全部矯正では1年半~2年半ほど期間を必要としますが、前歯の矯正では半年~1年ほどと、短期間で前歯の歯並びを改善することができます。

 

かぶせ物をせずにきれいな歯並びになる

かぶせ物で前歯の並びを改善する治療方法もありますが、自分の歯を大きく削ってかぶせる必要があります。前歯の矯正は自分の歯を動かすため、一部の症例を除いて削らずに歯並びの改善が可能です。

またかぶせ物の場合は寿命があるため、定期的なメンテナンスやいずれやり替える必要があります。

 

前歯矯正のデメリット

メリットが多い前歯の矯正ですが、デメリットをしっかり理解したうえで治療方法を選択する必要があります。

 

かみ合わせの改善はできない

歯の一部を動かすため、奥歯のかみ合わせの改善は見込めません。本来の矯正はかみ合わせの改善を目的としています。かみ合わせが改善されると歯にかかる力を分散し、生涯に渡って多くの歯を残すことができます。部分矯正を選択する際はかみ合わせを考えて選択することをおすすめします。

 

前歯の矯正では仕上がりに限界がある

矯正治療は高額な治療になるため、結果に期待を持ちます。しかし、重度のでこぼこした歯並びや八重歯といった症例では、仕上がりに限界があります。仕上がりの限界があることを知らずに前歯の矯正を行ってしまうと、後から「イメージと違う」といったトラブルの原因となります。

前歯だけの矯正を行う際は、歯科医師とよく相談して矯正のゴールを決めることが非常に大切です。また矯正方法によってシミュレーションで治療後の歯並びを知ることができます。トラブルにならないためにもしっかりと説明を受け、理解したうえで治療を始めましょう。

 

歯を動かすスペースを確保するため削る必要がある

でこぼこした歯並びを改善する際に、歯を並べるスペースの確保が必要です。そのため歯と歯の間を0.03~0.08mmほど削る必要があります。

 

前歯の矯正方法

前歯の矯正方法はブラケット矯正とマウスピース矯正があります。

ブラケット矯正

重度のでこぼこした歯並びや歯を抜く必要があるケースはブラケット矯正が向いています。ブラケットと呼ばれる装置を歯の表面に装着して、ワイヤーを通す矯正方法です。

 

裏側矯正

ブラケットを歯の裏側に装着して、ワイヤーを通す矯正方法です。歯の裏側で矯正を行うため、気づかれずに歯並びの改善ができます。通常のブラケット矯正と比べて費用がやや高くなる傾向があります。

 

マウスピース矯正

軽度なでこぼこした歯やすきっ歯はマウスピース矯正が向いています。薄く透明なプラスチック素材のマウスピースを、1日20時間以上装着して歯を動かす方法です。目立たずに矯正ができるので近年人気がある矯正方法です。

 

まとめ

前歯の矯正は全顎矯正と比べて安く、短期間で治療が可能な矯正方法です。しかしメリットとデメリットをよく理解せずにはじめてしまうと「こんなはずじゃなかった」と後悔する可能性があります。

前歯の矯正では、良くも悪くもかみ合わせの改善ができません。一部の歯に負担がかかっており、歯の寿命が短くなる可能性がある場合は、全額矯正の選択をおすすめします。

前歯の矯正方法はブラケット矯正とマウスピース矯正があります。ケースによって向き不向きがあるので、歯科医師とよく相談して最適な矯正方法の選択をしましょう。

投稿者: 西本歯科医院

2021.04.23更新

セラミックはプラークや着色が付きにくい素材です。保険の被せ物、詰め物よりもメリットが多いことからセラミックを選ぶ方も多いはず。

保険が適応されない治療のため、大切にしたいもの。ここではセラミックの歯を磨いてもいいのか?注意点やおすすめのメンテナンス方法を紹介します。

 

セラミックは日頃の歯ブラシが大切

汚れが付きにくい素材として知られているセラミックですが、美しく保つためには日頃の歯ブラシが非常に大切です。

歯ブラシを怠ってしまうとセラミックの詰め物や被せ物の間に汚れが溜まってしまい、虫歯の原因となります。セラミックを入れたから安心ではなく、虫歯にならないようにセルフケアとメンテナンスをしっかり行いましょう。

 

セラミックは優しく歯磨きを行う

セラミックは柔らかい歯ブラシを使用し、歯と被せ物の境目を優しく磨きます。硬い歯ブラシで力を入れて磨いてしまうと、歯や歯肉を痛める原因となります。

 

歯磨きのコツ

・ペンを持つときの持ち方にする
・力を入れずに、小刻みに動かす

力が入りすぎてしまうと、歯や歯肉を傷つけてしまいます。ペンを持つときの持ち方にすることで力の加減が可能で、コントロールしやすくなります。

歯ブラシを動かす幅は小刻みに動かします。幅を小さく動かすことによって歯と歯肉の境目に歯ブラシが当たり、汚れを落とすことができます。

 

歯ブラシの毛質はやわらかめ〜ふつうを選ぶ

硬めの歯ブラシを使用すると、歯肉を傷つけてしまう恐れがあります。やわらかすぎても汚れが落としにくくなるので、やわらかめ〜ふつうの毛質を選びましょう。

 

ヘッドはコンパクトなものを選ぶ

小さめのヘッドを選ぶことで、小回りが利き、全ての歯を丁寧に磨くことができます。奥まで歯ブラシが届きやすくなることで、磨きにくい奥歯もしっかり磨くことが可能です。

 

フロスやタフトブラシを使うとより効果的

歯ブラシが届きにくい、歯と歯の間と、歯と歯肉のすき間はフロスを使用して汚れを落とします。フロスは糸巻き型とホルダータイプがあり、初めて使用する方はホルダータイプがおすすめです。

タフトブラシは毛束が1つになっているのが特徴の歯ブラシです。奥歯の溝や歯の裏側を磨くのに適しています。ピンポイントで磨くことができるため、セラミックでは歯と歯肉の境目の汚れを落とすのに適しています。

 

フロス、歯ブラシ、ワンタフトブラシの順番がおすすめ

おすすめのセルフケアは

・フロス
・歯ブラシ
・タフトブラシ

の順番がおすすめです。

フロスで歯垢などの汚れを除去した後に、歯ブラシを使用することで効果的に汚れを落とすことができます。最後にワンタフトブラシで歯ブラシが届きにくい、歯肉と被せ物の間を磨きましょう。

 

セラミックは強い力がかからないように注意

セラミックの欠点として、強い力が加わると割れたり、欠けたりする恐れがあります。

・就寝中歯ぎしり、食いしばりをする
・日中に上下の歯が接触している


場合は注意が必要です。

歯ぎしりくいしばりはナイトガードがおすすめ

就寝中に歯ぎしりや食いしばりをする方はセラミックが割れたり、欠けたりする恐れがあり、注意が必要です。

対処方法はナイトガードというマウスピースを就寝中に使用し、歯にかかる負担を軽減します。ナイトガードは保険が適応されるので、セラミックを入れた方はマウスピースを使用することをおすすめします。

 

上下歯列接触癖(TCH)に注意

日中でも歯を無意識に歯を合わせてしまう「上下歯列接触癖(TCH)」もセラミックにとって大敵です。通常、上下の歯が接触している時間は1日に20分と言われています。

上と下の歯にはわずかなすき間を生じていますが、ストレスや緊張が原因で常に接触することを上下歯列接触癖といいます。

上下の歯の接触時間が長くなると以下の問題点が生じます。

・歯に負担がかかり、割れたり欠けたりする
・口が開きにくい、顎の痛みや違和感が出る顎関節症の原因となる
・頭痛や肩こりの原因になる

など問題が生じます。

上下歯列接触癖の対処方は自覚し、接触しないように意識することです。例えば、目につきやすいテレビやトイレで「歯を離す」といった付箋を貼っておくことで意識ができます。

 

セラミックは定期的なメンテナンスが必要

汚れがつきにくい素材でも、歯科医院での定期的なメンテナンスが非常に大切です。メンテナンスでは普段の歯磨きでは落としきれない汚れを、特殊な機械を使ってクリーニングし、セラミックや歯と被せ物の間に異常がないかチェックをします。

定期的なメンテナンスはセラミックを長持ちさせるために必要不可欠です。

 

まとめ

セラミックは歯磨きを怠ってしまうと詰め物、被せ物の間から虫歯になる可能性があります。汚れがつきくい素材ですが、日頃の歯磨きは非常に大切です。

歯ブラシはやわらかめ〜ふつうの歯ブラシを使用し、優しく小刻みに動かすのがポイント。フロスやワンタフトブラシで汚れの除去率を高めることができます。また、歯ぎしりや食いしばり、日中の歯の接触にも気をつけましょう。

セラミックは保険が適応しない高額な治療方法ですが、審美性に優れた素材です。長持ちさせるためには日頃のケアと定期的なメンテナンスを行うことで美しく保つことができます。

投稿者: 西本歯科医院

2021.04.10更新

近年マウスピース矯正は「目立たない矯正治療」として確立しています。インビザラインやアソアライナーというシステムの名称を聞いたことがある方も多いのでは。このようにマウスピース矯正には様々な種類があります。ここではマウスピース矯正の種類や特徴について解説します。

 

マウスピースの治療方法は全額矯正と部分矯正の2種類

マウスピース矯正には前歯を中心に動かしていく部分矯正と、全ての歯を動かす全額矯正の2種類に分かれます。

 

部分矯正は軽い症例から中等度の症例に適している

マウスピース矯正が最も得意とするのは、前歯を動かす部分矯正です。
例えば、前歯のすきっ歯を治したいなど、一部のでこぼこした歯並びを治したいなど、軽〜中等度の症例に適しています。
全額矯正と比べ、短期間で治療ができます。

 

全額矯正は軽い症例〜難症例に適している

歯にアタッチメントと呼ばれる装置を装着することによって、マウスピース矯正でも難症例に対応することが可能になりました。奥歯も動かすことによって噛み合わせの改善もできます。

しかし、抜歯が必要な場合や、重度のでこぼこした歯並びは治療が難しく、ワイヤー矯正が適している場合があります。

 

世界のトップシェアを誇るインビザライン

米国のアラインテクノロジー社から提供されている、世界のトップシェアを誇るマウスピース矯正です。インビザラインは各症例ごとに対応できるシステムを採用しています。

 

インビザライン・コンプリヘンシブパッケージ

全額矯正を目的としているシステムです。マウスピースの作製枚数に制限がないため、難症例にも対応ができます。他のマウスピース矯正と比べると価格は高価ですが、治療期間に制限がないため、途中で計画を変更できるなど柔軟に対応ができます。

 

インビザライン・ライトパッケージ

前歯に特化したシステムです。約7ヶ月間の短い期間で矯正が終了できるような症例が対象です。すきっ歯など軽度な症例が適しており、低価格で歯並びを改善することができます。

 

インビザライン・エクスプレスパッケージ

ライトパッケージよりもさらに軽度な症例に適しているシステムです。約3〜4ヶ月で矯正が終了できる症例が対象です。
1〜2本の歯を動かす、少しの隙間などに適しています。

 

インビザラインティーン

11〜16歳までが対象のシステムです。人の目が気になる多感な時期でも目立たずに矯正ができます。奥歯の目立たない場所に装着時間によって色が変化するコンプライアンス・インジケーターが搭載されており、おおよその装着時間を確認することができます。

 

インビザラインiGOシステム

第二小臼歯までの前歯に特化した矯正システムです。デジタル技術を駆使し、治療の予測が可能で正確な治療期間を知ることができます。

 

部分矯正が可能なアソアライナー

前歯に特化した部分矯正です。軽度の症例や矯正後の後戻りなどに適しています。月に1度歯型を取り、国内の専用ラボでマウスピースを作製します。
歯の移動量を測定し解析してからマウスピースが作製されるので、誤差が生じにくく、計画通りに矯正を進めることが可能です。

 

クリアコレクトは米国のシェア第2位のマウスピース矯正

インプラントメーカーの最大手であるストローマン社が提供しているマウスピース矯正です。米国ではインビザラインに次いでシェア第2位です。インビザラインとほぼ同様の矯正システムで、全額矯正が可能。

3Dスキャンで歯型を取り、1度のスキャンで全てのマウスピースが作製されます。インビザラインよりもマウスピースが薄く、違和感が少なくなっています。歯肉を覆う形状をしており、歯を動かす力が強くなってるのが特徴です。

 

キレイラインは前歯の軽症例に特化

2017年から登場した格安マウスピース矯正です。SNSや広告で目にする機会が増えたキレイライン。前歯の軽度な症例のみに対応している部分矯正です。例えば、前歯のすきっ歯や軽度のでこぼこした歯、矯正後の後戻りが適用となります。

一般的なマウスピース矯正と比べると価格が安く設定されており、目安の費用は10〜30万円程度です。

 

まとめ

マウスピース矯正は前歯だけ動かす部分矯正と、歯全体を動かす全額矯正に分けられます。歯の表面にアタッチメントを装着することによって、難症例にも適応するようになりました。

しかし、マウスピースでは歯の移動量が大きくなる症例は不向きとされています。例えば出っ歯、ねじれた歯、骨格的に問題がある場合はマウスピース矯正よりもワイヤー矯正や外科的処置が必要です。

2017年より、格安マウスピースが誕生してから矯正の敷居は低くなりましたが、部分矯正向きで全額矯正はできません。適応症例を知らずに、安いだけで矯正を初めてしまうと思わぬトラブルが発生してしまいます。

矯正を始める際は、歯科医院で診査、診断を受け症例にあった矯正方法を選択するようにしましょう。

投稿者: 西本歯科医院

2021.03.25更新

マウスピース矯正は、歯を抜かないでできると聞いたことはありませんか?誤解されることが多いのですが、マウスピース矯正は歯を抜かない矯正方法ではありません。症例によって抜歯をした方がメリットがある場合があります。

しかし、「健康な歯を抜きたくない」と思う方も多いはず。そこで、マウスピース矯正の際に抜歯なしで矯正する方法について解説します。

 

目標の設定を変えることで抜歯なしのマウスピース矯正はできる

歯科医師は診査・診断の結果をもとに検討し、歯並びの目標を決めて治療を行います。その目標のために歯を抜いた方が最善であると診断した場合、抜歯をした方が良いという提案をします。

患者さんは歯科医師からの提案をもとに、矯正の目標を決めます。非抜歯を希望される場合、目標の設定を変えることで抜歯なしの矯正ができる可能性があります。

しかし、その目標が納得できるものであるか、十分に歯科医師と相談してから矯正をはじめることが非常に大切です。

 

矯正前にシミュレーションで治療後の歯並びを確認

歯科医院によって異なりますが、矯正後の歯並びをシミュレーションできます。抜歯した場合、非抜歯の場合と比べることができます。
歯を抜きたくない場合は治療前にシミュレーションを行い、最終段階の歯並びの違いを確認しましょう。

 

マウスピース矯正では抜歯を伴う治療は適していない

抜歯を必要とする矯正ではマウスピース矯正よりも、ワイヤー矯正を勧められます。ワイヤー矯正は歯を動かす力が強いため、空いたスペースを埋めることを得意としています。マウスピース矯正は歯を動かす距離が少ない方が円滑に矯正できます。

しかし、抜歯をしたからワイヤー矯正というわけではありません。マウスピース矯正は進歩し続けており、抜歯が必要でもマウスピース矯正は可能になりました。歯科医師によって考え方は異なりますが、ワイヤー矯正と併用したり、時間をかけてマウスピースだけで矯正を行う場合があります。

 

スペースが足りない場合は奥の歯を後ろに移動する

歯の大きさに対して顎が小さいなど、歯が収まりきれていない場合、でこぼこした歯並びになります。このような場合は抜歯をして、歯を並べるためのスペースを確保します。歯を抜かないで矯正する際、以下の方法でスペースを確保します。

 

○奥の歯を後ろへ移動させる

マウスピース矯正では奥の歯を後ろに移動させる方法があり、矯正治療に必要なスペースを確保できます。

 

○歯の側面をやすりで削って幅を縮小する

ディスキングといわれる方法で、歯の側面をやすりで削る方法です。歯の幅を縮小することで必要なスペースを確保できます。

 

抜歯をすることが悪いことではない

必ずしも抜歯をすることが悪いことではありません。抜歯を必要とするケースがあり、その場合は歯を抜いた方がきれいに並べられる、噛み合わせのバランスが改善できるなどメリットがあります。
抜歯が必要なケースで非抜歯矯正を行うと以下のようなデメリットがあります。

 

○奥歯が揃わなくなり噛み合わせに支障がでる

歯を並べるスペースの確保ができないため、奥歯が揃わず噛み合わせに支障をきたしてしまいます。

 

○前歯が押されて前にでてしまう

歯を並べるスペースが確保できないために、前歯が押し出され、前にでてきてしまうことがあります。

 

○歯肉が下がってしまう

抜歯をせず並べようとすると、本来の位置よりも外側にずれて、歯肉が下がってしまいます。

 

矯正治療の目的は噛み合わせと歯並びの改善

矯正治療は見た目を改善するほかに、噛み合わせを改善するなど重要な目的があります。矯正の治療目的は以下の4つです。

○噛み合わせを改善し、食べものをしっかり噛めるようにする

矯正の本来の目的は噛み合わせの改善です。上下の歯が正常に噛み合うことで、食べる、話す、呼吸といった口の本来の機能を改善します。

 

○歯並びの改善によって見た目をよくする

ほとんどの方が見た目を気にして矯正治療を希望されます。歯並びを改善すると見た目のコンプレックスがなくなります。最近では身だしなみとして就職活動前に矯正治療を希望される方も増えてきました。

 

○歯並びが改善されることによって歯の負担を減らす

噛み合わせが悪いと一部の歯に負担がかかってしまいます。負担がかかってしまった歯はすり減ったり、割れてしまうなどのリスクが高くなります。
上下の噛み合わせが整うと、歯にかかる力が分散され、歯の負担を減らすことが出来ます。

 

○歯ブラシが届きやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを減らせる

でこぼこした歯は歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。歯並びを良くすることによって歯ブラシが届きやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを軽減できます。

 

まとめ

抜歯をしたくないからといって安易に非抜歯で矯正を行うと、思いもよらない問題が起こる可能性があります。抜歯が必要と提案された場合、なぜ抜歯が必要なのか、抜歯をしないで矯正をするとどうなるのかを理解したうえで矯正方法を選択します。

矯正治療を行う際はどのような歯になりたいかを明確にし、歯科医師に伝えることが非常に大切です。診査・診断の結果を参考に歯科医師とよく相談した上で矯正治療をはじめましょう。

投稿者: 西本歯科医院

2021.03.12更新

歯並びを良くしたい場合、審美歯科か矯正歯科で歯並びの改善ができます。審美歯科と矯正歯科では治療方法や治療期間が全く異なります。審美歯科と矯正歯科の違いを解説します。

 

審美歯科と矯正歯科では治療の目的が違う

審美歯科は「短期間で見た目を重視しながら、噛む機能を改善する」方法に対し、矯正歯科は「根本的な原因を改善しながら、正しい歯並びと噛み合わせにする」と治療の目的が違います。

 

○審美歯科は見た目を重視しながら、噛む機能を改善する

歯の色や形など見た目を重視しながら、噛む機能を改善する治療方法です。審美歯科の治療の領域はホワイトニングも含まれています。

審美歯科の矯正方法は歯を削ったり、抜いたりしてセラミックなどの詰め物や被せ物する方法です。短期間で見た目の改善ができます。しかし、審美歯科は歯科医師によって考え方が異なります。審美歯科を掲げていても、全ての審美治療に対応しているとは限りません。

なかには審美歯科の本来の意味とは違い、見た目を整える目的だけで治療を行う歯科医院もあり、治療後に歯肉が腫れたり、下がってしまうなど問題が起こってしまう方も少なくありません。

 

○矯正歯科は根本的な原因を改善し歯並び、噛み合わせを矯正する

矯正歯科ではワイヤー矯正やマウスピース矯正など矯正装置を使用し、歯並びや噛み合わせを改善する治療方法です。

矯正治療は歯並びが改善されることはもちろん、噛み合わせが改善され、食べ物がよく噛めるメリットがあります。また、歯並びが整うことで歯ブラシが届きやすくなり、虫歯や歯周病になるのを防ぎます。顔立ちがはっきりし、発音がよくなるなど、さまざまなメリットがあります。

矯正治療は歯並びが悪くなっている原因を根本的に改善するため、長い時間が必要です。

 

審美歯科と矯正歯科の費用の違い

審美歯科も矯正歯科も保険が適応されない自由診療となります。審美歯科では1本あたりで価格が決められており、被せ物の種類によって金額が異なります。

矯正治療では300,000~1,500,000円ほどかかります。その他にも診査診断料、調整料、リテーナー料金が必要になる場合があります。

審美歯科の例では、上下の前歯の犬歯から犬歯まで審美治療を希望し、被せ物で歯並びを整えた場合、1本あたり50,000~100,000円が必要です。合計600,000~1,200,000円ほどかかります。

審美歯科に比べると矯正歯科の方が高くなることが多いですが、治療する本数によっては審美歯科の方が高くなります。

 

審美歯科と矯正歯科の選び方は目的を明確にする

歯並びの改善を希望した場合「自分の歯をどうしたいのか」目的を明確にする必要があります。審美歯科と矯正歯科では根本的に治療方法が異なります。どちらもメリット、デメリットがあり受診するべきは審美歯科か矯正歯科か、目的を明確に持つことが大切です。

 

○短期間で歯並び、見た目の改善をしたい

短期間で歯並びや見た目を重視する場合、選択肢は審美歯科になるでしょう。例えば、前歯だけ色や歯並びを改善したい場合、削って白い被せ物をして見た目を改善します。

メリットは短期間で治療が可能で、目安の期間は1週間~3ヶ月です。セラミックなどを使用するため、見た目を白く、希望の形にすることが可能です。

デメリットは被せ物は一生ものではないので、いずれ被せ物のやりかえが必要になります。健康な歯を削ったり、抜いたりするので治療を行う際、十分に理解しておきましょう。

 

○天然の歯で歯並び、噛み合わせを改善したい

天然の歯を削らずに歯並び、噛み合わせの改善をしたい場合、選択肢は矯正歯科になるでしょう。

メリットは天然の歯を守りながら、歯並びと噛み合わせの改善をします。マウスピース矯正や裏側矯正では目立たずに矯正ができます。

デメリットは矯正治療は2~3年と長い時間がかかります。症例によって歯を抜く必要があります。

 

基本は歯科矯正治療をした後に審美歯科治療をする

被せ物のやりかえと同時に歯並びの改善を目的とした場合、歯科矯正治療をした後に審美歯科で被せ物のやりかえが基本です。

歯の並び方によって審美歯科では治療が困難なケースがあります。歯の根っこの位置が揃っていない状態で無理に削って治療をしても、きれいに並べられなかったり、歯肉の位置が合わなかったりなど問題が生じやすくなります。

しかし、健康な歯を削ってでも、短期間で並べたいと考える方も少なくありません。理解しておきたいことは、「天然の歯に勝るものはない」ということです。後悔しないためにも精査してから審美歯科か矯正歯科を選ぶようにしましょう。

 

まとめ

審美歯科と矯正歯科では目的が違い、それぞれメリットとデメリットがあります。

治療方法を理解せずに始めてしまうと「こんなはずじゃなかった」と後悔をしてしまいます。一度削った歯は元には戻らないので、治療方法を理解しておくことが大切です。

歯並びや見た目が気になるなど、お悩みがあれば歯科医師に相談してみてください。

投稿者: 西本歯科医院

2021.02.26更新

マウスピース矯正を始めたものの、食事の際に毎回外すのは面倒になってきますよね。「マウスピース矯正をしたまま飲食しても大丈夫?」と思った方もいるはず。

マウスピース矯正をしたまま食事はしていいのか?をご紹介します。

 

マウスピース矯正をしたままの食事はNG

マウスピース矯正をしたまま食べるという行為自体が難しいです。やわらかい食べ物でも思わぬトラブルの原因になりますので、マウスピースを装着したままの食事は避けましょう。

マウスピース矯正をしたまま食事をしてはいけない理由は以下の4つです。

 

○マウスピースの破損

マウスピースの素材はプラスチックに近い素材です。厚さは0.5mmと薄く、硬いものを食べてしまうことにより破損する可能性があります。

破損した場合、マウスピースの装着ができなくなり、矯正した歯が後戻りしてしまいます。最悪の場合、また1から計画し、作り直しということも。費用と時間もかかってしまうので食事の際は外しましょう。

 

○マウスピースの変形

装着したまま硬いものを噛んでしまうと、気づかないうちにマウスピースが変形してしまうことがあります。

変形したマウスピースをそのまま使用すると歯並びに悪い影響が出ます。歯並びを治すためのマウスピース矯正ですので、変形させないように丁寧に扱うことが大切です。

 

○マウスピースの着色

マウスピースの素材はプラスチックに近い素材でできているので、着色しやすい素材ともいえます。

カレーやミートソースなどの着色の濃い食べものはマウスピースが黄ばんでしまい、不衛生に見えてしまいます。

 

○虫歯、歯周病のリスク

マウスピースを装着したまま食事をすると、マウスピースと歯の間に食べ物が入ってしまいます。
本来唾液の力によって、口の中の菌が悪さをしないように抑えるのですが、マウスピースを装着した歯には唾液が行き渡りません。

マウスピースと歯の間に食べ物が入ったまま長時間放置することは、菌に餌を与え続けていることになり、虫歯や歯周病の原因になります。

 

マウスピース矯正をしたままでも水はOK

ではマウスピースを装着したまま飲み物を飲むことはできるのでしょうか?結論からいうと「水」は大丈夫です。着色を気にしない方や我慢したくない方は水以外に砂糖の入っていないものを飲んでも大丈夫ですが、以下の3つは注意が必要です。

 

○熱い飲み物

マウスピースは0.5mmと薄いプラスチックに近い素材でできています。プラスチックは熱に弱い素材です。

熱い飲み物はマウスピースを変形させてしまう原因になりますので避けましょう。

 

○コーヒー、お茶、ワインなど着色が強い飲み物

着色が強い飲み物はマウスピースが変色する原因になります。マウスピースと歯の中に着色が強い飲み物が入ってしまうと、歯まで着色しやすくなります。

ですが、中には着色しても構わないという方もいます。我慢したくない場合やマウスピースの交換間近の場合は、砂糖が入っていないものを選びましょう。

 

○甘い飲み物

スポーツドリンクは無色で、マウスピースを装着したまま飲んでも大丈夫かと思われますが、糖分が入っている飲み物は注意が必要です。

マウスピース装着中は歯周辺に唾液が行き届きにくくなります。自浄作用が働きにくい口の中の環境では虫歯のリスクが高くなります。

 

マウスピース矯正中の食事の際に気をつけたいこと

マウスピース矯正は歯に力をかけて動かしていきます。はじめてマウスピースを装着した場合や、交換時には痛みを伴うことがあります。外して食事をする際にも注意点がありますので、3つご紹介します。

 

○固い食べ物は避ける

マウスピースを交換してから3日間は歯が動いている状態で痛みが出やすい時期です。交換したばかりで硬いものを食べると痛みを伴う場合があります。

マウスピースを交換した後は「おせんべい」などの硬い食べ物は避けるようにしましょう。

 

○外食の際はお手洗いなどで外してからケースに入れる

マウスピースの扱いに慣れてくると外食の際に、席でマウスピースを外してそばに置く。ということをしたことがあるかもしれません。

マウスピースは口の中に入れるものです。他人から見たら「不衛生」と思われてしまうので、御手洗いで外し、必ずケースに入れましょう。

ティッシュで包む場合は間違えて捨ててしまわないように注意します。外した際はケースに入れておくことで紛失を防ぐことができます。

 

○食後は必ず歯磨きをしてから装着をする

食後、歯磨きをせずマウスピースを装着すると、食べかすを閉じ込めることになります。食べかすは菌にとって大好物。

虫歯、歯周病予防のために常に歯ブラシを持ち運び、歯磨きをしてからマウスピースを装着しましょう。

 

まとめ

マウスピース矯正をしたまま食事はできません。

マウスピース矯正を成功させるには「決められた装着時間を守る」ことが前提ですが、「飲食の際は外すこと」が基本です。

食事の際は外して、普段通りの食事が楽しめるのがマウスピース矯正の最大のメリット。正しく使用して美しい歯並びを手に入れましょう。

投稿者: 西本歯科医院

2021.02.12更新

虫歯がある程度進行した場合や、白くキレイにしたい場合に行われるセラミック治療。保険が適応しないため、失敗したくないと思う方も多いはず。

セラミック治療の成功のカギは「歯医者選び」です。セラミック治療を成功させるための歯医者の選び方をご紹介します。

 

良い歯医者の共通点

セラミック治療に関わらず、良い歯医者には必ず共通点があります。良い歯医者の見分け方として4つのポイントをご紹介します。

 

○丁寧なカウンセリング

良い歯医者には必ず丁寧なカウンセリングがあります。なかには初診時は治療をせず、カウンセリングのみで時間をとっている歯医者もあります。

より良いカウンセリングを行うためには事前に資料採得が必要です。問診・レントゲン写真・虫歯や歯周病のチェック・口腔内写真など治療開始のための資料を採得し、診断をします。

診断結果からカウンセリングを行い、患者さんの希望に合わせ治療計画をし、治療方針に納得したうえで治療を開始します。

 

○診療に時間をかけている

治療が早い=良い歯医者とは言い難いです。なぜなら歯科治療は「正確で精密な処置」が求められるからです。丁寧な治療を行うと時間がかかってしまうもの。良い歯医者は治療時間を30分〜60分以上に設定しています。

 

○院内が清潔で衛生管理がしっかりしている

医療機関として衛生管理の徹底は最低条件です。患者さんごとに歯を削る機械を滅菌しているか、高度な洗浄装置や滅菌器があるかがポイントです。 医療機関として基本的な項目を誠実に徹底している歯医者は、治療も誠実な傾向があります。

 

○スタッフが定着している

スタッフは内部の事情をよくわかっています。院長の人柄がよくなかったり、治療が雑な場合はスタッフが耐えられず離れていきます。 スタッフが定着している歯医者では、スタッフ自身やその家族が勤務先で治療を受けていることが多いです。

 

セラミック治療を成功させる歯医者選びのポイント

ではセラミック治療を成功するための歯医者の選び方のポイントをご紹介していきます。良い歯医者の共通点も踏まえ、セラミック治療を行なっている歯医者を選びましょう。

 

○保険と自費の違いとセラミックの種類について説明をしてくれる

セラミック治療はただ、「銀歯を白くする治療」だけではありません。セラミックを希望したとしても、重度の歯周病を患っている場合は保険の銀歯が第一選択肢になる場合もあります。

セラミックにもフルジルコニア、e-max、CAD/CAMなど豊富に種類があります。

ポイントは患者さんの症例や噛み合わせに合ったセラミックの提案や、保険と自費の違いについて十分な説明をしてくれる歯医者を選びます。

 

○症例数が多い

セラミック治療では高い技術力が必要です。

症例数が多いから良い治療をしていると一概にはいえませんが、1つに基準として症例数が多いほど技術が熟練され、知識も豊富になっていきます。

 

○設備が整っている

1つの指標として設備が整っている歯医者を選ぶのもポイントです。

セラミック治療ではマイクロスコープという歯科用顕微鏡で治療を行う歯医者もあります。マイクロスコープを使用することでより精密にセラミックを入れることが可能です。

 

○使う材料にこだわりがある

精度の高い印象材(型取り)や 型取りの際に、歯肉の周りに圧排糸を使うかによって被せ物の精度が変わります。

セラミックを装着する際は、接着システムや内面の処理剤の選択や扱う技術が必要です。

患者さんにとって見えない所ですが、セラミックを接着した後の予後に大きく関わります。

 

○プロビジョナルレストレーションを入れる

プロビジョナルレストレーションとは最終形態や噛み合わせに反映させる目的のある仮歯です。

仮歯との違いは一時的なものに対し、プロビジョナルレストレーションは最終的な被せ物の形の確認の他に、隣の歯が動かないようにする、歯肉の位置を変えないなどの非常に大切な役割があります。

 

○価格が安すぎない

インターネットや広告で安いセラミック治療を見かけますが、価格が安すぎるセラミック治療を行なっている歯医者には注意が必要です。

セラミック治療が安い理由には、材料費を削っている、歯科技工士が未熟なかわりに低価格で作成を依頼しているなどの安い理由が必ずあります。

セラミック治療には歯科医師、歯科技工士の技術が必要です。安いからといって安易に決めないようにしましょう。

 

○保証制度がある歯医者を選ぶ

保証制度がある歯医者は、セラミック治療に関して自信があるといえます。

不具合があっても定期的にメンテナンスを行なっていれば、数年間は無償で対応する歯医者もあります。

 

まとめ

セラミック治療をする際の歯医者の選び方を解説しました。

歯医者によって治療方針や治療方法が異なります。最善な治療を受けるためには患者さんがホームページなど歯医者の下調べをすることが必要です。

自分が歯医者に求めるポイントを明確にし、担当の歯医医師とよく相談のうえセラミック治療を開始しましょう。



投稿者: 西本歯科医院

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