2022.09.09更新

 抜く?抜かない?親知らず抜歯の見極めポイントを解説します。

皆さんは「親知らず」が生えていますか?
親知らずは生えていない方も多いのですが、生えている場合は「抜かないといけない」というイメージをお持ちの方も少なくありません。
しかし、実際には親知らずを抜かない方が良いというケースもあるのです。
そこで今回は、親知らずを抜歯するべきかどうかを見極めるポイントについて解説します。

 

なぜ親知らずを抜く必要があるのか?

なんとなく「親知らず=抜かなければならない」というイメージをお持ちの方は少なくありませんが、そもそもなぜ親知らずは他の歯よりも積極的に抜歯するイメージが強いのでしょうか?
「歯を抜く」ということには、必ず何らかの意味・意図があるはずであり、親知らずの場合は以下のような理由で抜歯するケースが多いです。

 

虫歯などの病気の原因になる

親知らずは、虫歯や歯周病などの口腔内トラブルの原因になりやすいため、抜歯が推奨されることが多いです。
そもそも親知らずは異常な生え方(斜めに生えたり、埋没しているなど)をすることが多く、歯磨きも難しいため清潔な状態を保つことが難しいケースが多くみられます。
その結果、虫歯や歯周病などの原因になりやすく、しかも手前の歯にも病気が影響する可能性があるため、健康な歯と口腔内の健康を守るために親知らずを抜歯するのです。

 

歯並びが悪くなる

親知らずは、手前の歯を押し出して歯並びを悪くする可能性があるため、抜歯が推奨されることが多いです。
親知らずが生えるタイミングを考えると、すでに歯が生えるために十分なスペースがなくなっているケースも多くみられます。
それでも親知らずは生えてこようとするため、手前の歯を押し出してしまい、その影響で歯並びが悪くなってしまうのです。
歯列矯正が必要になると治療期間が長引いてしまうため、そうなる前に原因となり得る親知らずを抜歯するのです。

 

親知らずを抜かなくても良いケース

上記のように、何かと問題を抱えている親知らずは抜歯するケースが多いのですが、実は親知らずを抜歯しなくても良いケースも少なからず存在します。
先ほど「親知らずは異常な生え方をすることが多い」という話をしましたが、人によっては親知らずが普通の奥歯として問題なく生えているケースもあるのです。
問題なく生えている場合であれば、歯磨きによるケアも十分に可能であり、トラブルの原因になりにくいため、わざわざ抜歯する必要はないと判断されます。
また、完全に埋没している場合や、何らかの理由で親知らずを治療等に利用することを前提としている場合も、親知らずを抜歯せずに置いておく判断をするケースもあるのです。

 

親知らずは抜歯することでリスクもある

なんとなく「親知らず=抜いた方が良い」というイメージをお持ちの方は多いですが、実は親知らずは抜かないことだけでなく、抜く場合にもいくつかのリスクがあるのです。

 

合併症のリスク

親知らずは虫歯などの原因になりやすいですが、抜く場合でもいくつかの症状をもたらす可能性があります。

・痛みや腫れ
・出血
・周囲の歯の損傷、脱臼、詰め物や被せ物の脱離
・骨の亀裂や破折
・尖がった骨の一部が歯ぐきの外に露出する
・親知らずの一部残存
・細菌感染
・顎関節の脱臼
・歯の誤嚥や吸引
・上顎洞の交通(上顎洞に穴があき、口と鼻が交通する)
・皮下気腫
・感覚障害

必ずしも発症するというわけではありませんが、上記のような合併症のリスクがあることを念頭に置いて、親知らずを抜歯する必要があります。

 

将来的に利用できなくなってしまう

当然ですが、抜いた歯は二度と元には戻せません。
親知らずも抜いたらそれまでですが、残しておけばさまざまな利用法があります。

・ブリッジや入れ歯の支えとして親知らずを利用する
・他の歯を抜いた際に親知らずを移植する
・矯正治療で親知らずを噛み合わせに参加させる

親知らずを抜いてしまったら、上記のような治療法に親知らずを利用するという選択肢がなくなってしまいます。
そのため、上記のような治療を実施する予定がある場合だと、親知らずをあえて残して治療に利用するという選択肢を残すのです。

 

抜歯の是非は歯科医院で相談する

ここまで、親知らずを抜くべきか残すべきかの判断ポイントについて解説しましたが、歯科治療に関して素人である方が素人判断で親知らずの処遇を判断することは正しいとは言えません。
「残せばいつか利用できるから置いておこう」と思っていても、実は虫歯や歯周病のリスクが高い状態であったというケースは十分に考えられます。
親知らずを抜くべきかどうかを正しく判断できるのは、歯科治療のプロである歯科医院だけです。
親知らずが気になる方は歯科医院で相談して、治療の是非を確認することをおすすめします。

 

まとめ:親知らずは必ずしも抜く必要はないが、歯科医院に相談するのがベスト

親知らずは抜かないほうが良いと判断される場合もありますが、トラブルの原因になるような状態の親知らずである可能性もあります。
歯科医院で相談し、親知らずの処遇をどうするべきかをきちんと判断してもらい、必要に応じて適切な治療を受けてください。

投稿者: 西本歯科医院

2022.05.25更新

「ガミースマイル」は、笑ったときに歯茎が見えてしまうため、コンプレックスに感じてしまう方も少なくありません。コンプレックスを感じるのであれば、治療を受けることをおすすめします。

そこで、ガミースマイルになってしまう原因と、ガミースマイルを解消するための治療方法について解説します。

 

そもそも「ガミースマイル」って何?

まずは、そもそも「ガミースマイルとは何か?」という点について詳しく解説しておきましょう。

ガミースマイルとは、笑った時に上の歯の歯茎が見えてしまう状態のことです。これ自体は人から見たら愛嬌があるなどの好印象を持たれるケースもあるのですが、本人からすれば「異常に歯茎が見られてしまう」ということでコンプレックスに感じてしまうケースも少なくありません。

一般的な定義として「3ミリ以上、歯茎が見えてしまう」ことをガミースマイルとしているケースが多いです。ガミースマイルは見た目だけでなく虫歯や歯周病、口臭の悪化の原因になる可能性があるなどのデメリットももたらすため、ガミースマイルを自覚したら早めに治療を受けることをおすすめします。

 

ガミースマイルになってしまう原因

ガミースマイルになってしまう原因は、大きく分けると以下の4種類の原因が考えられます。

 

上顎骨の異常発達

1つ目に考えられる原因は「上顎骨の異常な発達」です。
名前のとおり上顎の骨であり、これが異常に発達しており、前方に突き出している骨格の状態であると、歯茎が露出しやすくなってガミースマイルになってしまいます。

 

上唇周辺の筋肉の異常な強さ

2つ目の原因は「上唇の周辺の筋肉が異常に強くなっている」ことです。
上唇を上げているのは筋肉の力によるものですが、その筋肉の力が通常よりも強くなっていると上唇を必要以上に持ちあげてしまい、ガミースマイルの原因になってしまいます。

 

上の歯の長さが短い

3つ目の原因は「上の歯の長さが通常よりも短い状態である」ことです。
上の歯の長さが短い人の場合、相対的に上の歯の歯茎の面積が大きくなるため、笑った時に目立ちやすくなるためガミースマイルとなってしまいます。

 

上の歯の生えている位置が低い

4つ目の原因は「上の歯の生えている位置が通常よりも低くなっている」ことです。
3つ目の原因と同じように、上の歯が生えている位置が低くなっていることにより、相対的に歯茎の面積が広く見えてしまうため、ガミースマイルの原因になってしまいます。

 

ガミースマイルは「遺伝」する?

病気や症状の中には「親からの遺伝」が原因になっていることもありますが、ガミースマイルも実は遺伝によって発症する可能性があります。
ガミースマイルは、その人の歯や歯茎、骨格や筋肉の状態が発症要素として関係してるため、親や祖父母もガミースマイルの場合だと子どもがガミースマイルになる要素をもっていると考えられます。
ただし、ガミースマイルに遺伝的要素があるからといって、親がガミースマイルであれば必ずしも子供も同様にガミースマイルになると決まっているわけではありません。
あくまでも「遺伝する可能性がある」程度に考えておくと良いでしょう。

 

ガミースマイルの治療法

ガミースマイルは、その発症原因によって適切な治療法が異なります。

 

粘膜切除術

「粘膜切除術」は、上唇の内側と歯茎を切除して、これを縫い縮める手術のことです。
上唇の筋肉が強いことによるガミースマイルの治療に適しています。
この治療を受ける場合、上唇を強く持ち上げてしまうと縫合した部分が傷口を開いてしまうリスクがあるため、とくに治療直後は笑い方などに注意が必要です。

 

ボトックス注射

「ボトックス注射」とは、ある毒素を利用した医薬品を注射することで、神経から筋肉へと伝わる信号を遮断して筋肉の動きを抑える治療法です。
前述の「粘膜切除術」と併用して利用することが一般的であり、上唇の筋肉の動きを抑えることで縫合部が開いてしまうのを防ぐことができます。
ボトックス注射の効果は数か月、長くても半年程度であるため、この治療法単体でガミースマイルを治療する場合は定期的に注射しなければなりません。
そのため、一時的にガミースマイルを改善したい場合におすすめの治療法です。

 

歯列矯正

「歯列矯正」は、器具によって歯並びを改善する治療法です。
ガミースマイルに対しても適用できる症例があり、ガミースマイルの改善と同時に歯並びも改善できるため、2つのコンプレックスを同時に解消できる治療法として機能します。

 

歯冠長延長術

「歯冠長延長術」とは、歯茎が見える面積を減らすための治療法です。
歯および歯茎を削り取った後に、セラミックの歯を入れ込みます。
歯並びが悪い人や、出っ歯に悩んでいる人に対して用いられることが多いです。

 

上顎骨切り手術

「上顎骨切り手術」とは、上顎の骨を引っ込めることで歯の出っ張りを抑える治療法です。
一般的に上の歯の4番目を抜歯してスペース作り、そのスペース分だけ前歯を引っ込めることで歯茎を目立たなくさせます。

 

まとめ

ガミースマイルは、コンプレックスに感じてしまう方も少なくありません。
ガミースマイルは改善できますので、お近くの歯科医院に相談して、適切な治療を受けてガミースマイルを改善しましょう。

投稿者: 西本歯科医院