白く綺麗な歯を手に入れることができるホワイトニングは、男女問わず人気を集めています。興味を持っている方は多いのではないでしょうか?
今回は「ホワイトニング」についてや、「マウスピース」の種類や価格、使い方、注意点などについて詳しく解説をしていきます。ぜひ参考にしてみてください。
ホワイトニングって?
毎日食後にしっかり歯磨きをしていても、完全に歯の汚れを落とすことはできません。飲食している食べ物(コーヒーや紅茶、赤ワイン、カレー、チョコレートなどの色の濃いもの)や、加齢による黄ばみによって少しずつ歯は変色してしまいます。
歯の表面についた汚れ(外因性着色)は、PMTCなどの歯のクリーニングで除去することができますが、歯のエナメル質内部の汚れ(内因性着色)は、薬剤を使い内部から白くしないと除去することができません。この薬剤を使って歯を白くする施術を、ホワイトニングといいます。
ホワイトニングは、歯科医院で専門家が薬剤とライトを使って行う「オフィスホワイトニング」と、ご自宅でマウスピースに薬剤を注入しそれを装着して行う「ホームホワイトニング」、二つを合わせた「デュアルホワイトニング」などがあります。
マウスピースを使ってご自宅で行うホームホワイトニングは、「費用が比較的安価」「自然な白さになれる」「白さを持続する期間が比較的長い」「知覚過敏になりにくい」などのメリットがあります。
西本歯科のホワイトニング治療についてはこちら
ホワイトニング用マウスピースって?
ホワイトニング用のマウスピースは、家で行うホームホワイトニングの施術時にのみ使用できるマウスピースのことです。スポーツ用のマウスピース、歯ぎしり防止用マウスピースなどとは違います。
歯科医院で作るマウスピースと、市販のマウスピースの比較
ホワイトニング用のマウスピースは、大きく分けて歯科医院で作成するタイプと市販のタイプの二種類があります。
〇歯科医院で作成するマウスピース(15000~40000円)
歯医者さんで作成するマウスピースは、一人ひとりの歯形をとってその歯型を元に作るオーダーメードのものです。そのためホワイトニング薬剤を歯の表面に均等に行き渡らせることができ、効率的にホワイトニングができます。
ただ、ホワイトニングは審美目的のため健康保険が適用されません。そのためマウスピース製作費用は全額自費となり、15000円~40000円ほどかかります。
〇市販で購入するマウスピース(1000~10000円)
市販でも、ホワイトニング用のマウスピースを購入することができます。市販のマウスピースにはいろいろなものがありますが、出来合いの形のマウスピースをお湯に入れて温め柔らかくし、噛んで形を変形させるタイプが多いです。
値段は1000円~と安いものが多いです。しかし、歯列とマウスピースが合っていないためホワイトニングジェルが漏れて痛みが出たり、歯に薬剤がまんべんなく行き渡らないため色ムラができたりして失敗することがあります。
失敗なく安全にホワイトニングを行うことができる、 歯科医院作成のマウスピースがおすすめです。
ホワイトニング用のマウスピースの使い方
実際にホワイトニングをする方法について、ご紹介します。
1、歯磨きをする
ホワイトニングの前に歯を磨いて、汚れをしっかり落とします。
2、マウスピースの唇側に、薬剤を塗布する(決められた容量を守る)
決められた容量の薬剤を塗布しましょう。
3、マウスピースを装着する
ホワイトニングジェルを注入したマウスピースを両手に持って、ゆっくりと装着します。薬剤が歯ぐきにはみ出た場合は、ティッシュなどでふき取りましょう。そのままにしておくと、歯ぐきに痛みが出ることがあります。
4、マウスピース装着時間(通常1日1~2時間)が過ぎたら外す
マウスピースを外したら、うがいをして優しく歯磨きをします。
5、使い終わったマウスピースは、水で洗って清潔に保つ
マウスピースは歯ブラシで洗った後、乾燥させ清潔に保ちましょう。薬剤が残ったままマウスピースを放置しないでください。マウスピースは熱に弱いので、お湯で洗わないでください。また、特に夏は直射日光を避け、冷蔵庫など涼しい場所に保管するとよいでしょう。
この工程を毎日繰り返すと、通常二週間ほどでホワイトニングの効果を実感できます。
ホワイトニング用のマウスピースの注意点
大切な歯を守るため、ホワイトニングをする際の注意点を守りましょう。
〇使用容量や時間、回数を必ず守る
ホワイトニング剤にはいろいろな種類のものが販売されていますが、使用の容量や回数、装着時間がそれぞれ決められていますので、必ず守りましょう。
ホワイトニングの回数や所要時間が少なすぎる場合は、十分な効果が得られずなかなか白さを実感できません。反対に、多すぎた場合は知覚過敏を起こしたり、歯を痛めてしまう可能性があります。
〇マウスピースからはみ出た薬剤は取り除く
一度に使用するホワイトニングジェルの量が多かったり、マウスピースがお口に合っていなかったりすると、薬剤が歯ぐきに付着してしまいます。そのままにしておくと歯ぐきを痛めてしまいますので、ティッシュなどで拭き取って取り除きましょう。
歯ぐきが脱色してしまったり、ただれたりといったトラブルもありますので気を付けてください。歯ぐきの痛みなどが続く場合は、一度歯科医師の診察を受けることをおすすめします。
〇ホワイトニング後は着色しやすい
ホワイトニングが終わった後は、普段よりも歯に着色しやすい状態になっています。そのため、色の濃いものはなるべく飲食しないようにしましょう。
特に、ポリフェノールを含むものや着色性の高いもの(コーヒー、紅茶、ココア、ウーロン茶、 赤ワイン、カレー、ぶどう、チョコレートなど)や、酸性のもの(柑橘類、酢、炭酸飲料など)は、ホワイトニング後は飲食を避けるようにしましょう。
水、白米、ヨーグルト、バナナなどの着色の心配のない食品は飲食しても問題ありません。
〇歯がしみるなど知覚過敏の症状がでることがある
オフィスホワイトニングよりは少ないのですが、マウスピースによるホームホワイトニングでも知覚過敏を起こすことがあります。通常は2~3日で症状が収まりますので、痛みを感じたら一度ホワイトニングをお休みしてみましょう。
それでも痛みが引かない場合は、歯科医師の診察を受けることをおすすめします。
ホワイトニング治療を受けられないケースとは?
さまざまな理由で、ホワイトニング治療を受けられないことがあります。
〇むし歯や歯周病がある方
むし歯があったり歯周病に罹っている状態でホワイトニング治療をすると、強い痛みを感じることがあります。治療完了後にホワイトニングを始めましょう。
〇テトラサイクリン系抗生物質の副作用で着色している方
ホワイトニング効果が現れません。
〇妊婦の方
妊娠中は、ホワイトニングを控えた方がいいでしょう。
〇無カタラーゼ症の方
無カタラーゼ症という病気の方は、薬剤を飲み込んでしまった場合に分解することができません。ホワイトニングを控えてください。
〇被せ物(クラウン)はホワイトニングができない
被せ物や詰め物は、ホワイトニングができません。白くしたい場合、歯科医院で新しく白い被せ物を入れなおしてもらう必要があります。
まとめ
今回はホワイトニング用のマウスピースの使い方と、注意点について解説していきました。
歯科医院以外でも、さまざまな場所でホワイトニング用マウスピースを購入できるようになってきました。しかし、トラブルが起こるケースも増えています。安全で効果的な施術のために、お口の専門家である歯科医師がいるクリニックでホワイトニングの相談をしてみることをおすすめします。