2021.09.25更新

マウスピース矯正の効果はいつから実感できる?早く終わらせるポイントとは?

「マウスピース矯正」を利用することで、問題のある歯並びを改善できます。しかし、マウスピース矯正は治療期間が長いイメージをお持ちの方が多いでしょう。少なからず不便を感じることになるのですから、「どのくらいで効果が出るんだろう」「どうすれば早めに治療を終えられるんだろう」と気になりませんか? マウスピース矯正の効果が出始めるタイミングや、マウスピース矯正治療を早めに終わらせるためのポイントについて解説します。

 

マウスピース矯正の効果と治療期間

結論を述べると、「マウスピース矯正の効果はいつから実感できるか?」という質問には、明確に回答することができません。マウスピース矯正に限らず、治療行為は患者さんの状態や治療方法によって治療効果や完治までの期間は異なるのです。

 

「効果の実感」が曖昧な基準である

そもそも「効果を実感する」ということが、結局のところ患者さんの感覚次第なので、同じ治療効果でも患者さんによって「効果が出た!」と感じることもあれば「まだまだ効果が不十分だ…」と感じることもあるでしょう。具体的な基準がないので、どの程度の期間で矯正治療の効果が実感できるかを説明する方法がないのです。

 

マウスピース矯正の治療期間

ただし、一般的な「マウスピース矯正の治療にかかる期間」については、おおまかですが5か月~2年という相場があります。期間の幅が広いのは、前述の通り患者さんによって歯の状態や治療効果に差があるからです。

 

マウスピース矯正の治療効果を実感したい人におすすめの方法

できるだけ早く、マウスピース矯正の効果を実感したいという方は多いでしょう。患者さん本人の気の持ちようではあるのですが、早く治療効果を実感できればその分だけ治療へのモチベーションも高く維持できるはずです。

おすすめの方法として、1つは「家族や親しい知人に見てもらう」ことです。多くの患者さんはご自身で鏡を見て歯の状態をチェックすると思いますが、自分自身ではわからないというケースが多く見られます。しかし、他人に見てもらい「ちゃんと効果が出ている」と言われれば、安心できるのではないでしょうか。

2つ目の方法はリスクもありますが「SNSやブログで情報発信する」ことです。矯正治療の状態を写真や動画などの媒体でネット上にアップロードし、不特定多数の人に見てもらってコメントしてもらいます。効果が出ているとコメントされれば安心できるでしょう。ただし、一般的なネットリテラシーの話ではありますが、SNS等でプライベートを特定されたり、誹謗中傷されるリスクがある点は理解しておきましょう。

 

マウスピース矯正を少しでも早く完了させるためのポイント

マウスピース矯正は、長い場合だと2年かそれ以上の期間を必要とするケースがあります。少しでも早く治療を終わらせたいと考えるのであれば、以下のポイントをしっかりと押さえておきましょう。

 

マウスピースやリテーナーの装着期間をしっかりと守る

「矯正用のマウスピース」や「後戻りを回避するためのリテーナー」の装着について、医師から指示された装着期間をしっかりと守りましょう。面倒くさがったり忘れたりして装着期間が守られないと、当初の予定よりも治療期間が長くなってしまいます。装着期間を守るために、アラームなどを活用することをおすすめします。

 

歯の状態を健康に保つ

虫歯や歯周病といった、歯の健康を損なうトラブルの発生リスクを抑えることも、矯正治療の期間を長引かせないために重要です。症状次第ではありますが、矯正治療中に虫歯などを発症すると、矯正治療を中断して虫歯等の治療を先に行う可能性があります。その分だけ治療期間が延びてしまいますので、矯正治療中のデンタルケアはしっかりと行いましょう。

 

余計なことをしない

矯正治療中は、歯の状態を変化させるような余計なことは一切しないでおきましょう。例えば「歯を指で押してみる」など、危険極まりないです。マウスピースは治療計画で予測した歯の動きに合わせて作られていますので、指で押すなど治療計画に誤差が生じるようなリスクは避けなければなりません。慌てることなく、マウスピースの力を信用して気長に治療を続けましょう。

 

モチベーションを維持する

マウスピース矯正を受けている間は、治療に対するモチベーションを高く維持することをおすすめします。歯の状態をチェックして「効果が出ている」など、前向きな気持ちで治療に向き合ってください。マウスピース矯正は治療期間が長引くこともありますので、途中で投げ出さないためにはモチベーションを維持し、前向きに治療に専念する姿勢を保つことが重要なのです。

 

医師の指示に従う

マウスピース矯正において、「医師の指示に従う」ことは基本にして絶対です。医師の指示に反するようなことをすれば、治療計画に問題が生じたり、歯の健康を損なう結果になる可能性もあります。マウスピースの装着期間や、治療中の注意点など、医師から指示されるはずなのでその内容を遵守してください。

 

まとめ

マウスピース矯正は効果が出る期間について個人差や考え方の違いがありますので一概には言えませんが、医師の指示通りに治療を進めればきちんと効果が出るはずです。人によっては長い戦いになるかもしれませんが、モチベ―ションをしっかりと維持し、美しい歯並びを手に入れてください。

投稿者: 西本歯科医院

2021.09.15更新

妊娠中でもセラミック治療は受けられるのか?

「妊娠中」という状態は、さまざまな医療行為等に制限がかかります。歯の治療も無関係ではなく、例えば「妊娠中は歯のセラミック治療を受けられるのだろうか?」という疑問をお持ちの方もおられるでしょう。妊娠中でもセラミック治療を受けられるのかどうかについて解説します。

 

妊娠中に「歯の治療」は可能なのか?

基本的な部分として「妊娠中に歯の治療を受けることは可能なのか?」という点について解説します。

 

妊娠中でも受けられる歯科治療は多い

妊娠中に歯科治療を受けられるかどうかについては、治療内容次第ではありますが、妊娠中に施術できる歯科治療は多いです。不安な場合は担当医としっかり話し合って、安全性を確認したうえで治療を受けると精神的な負担を軽減して治療に臨めるでしょう。

 

妊娠中に歯の治療を受けるメリット

「わざわざ妊娠中というタイミングに歯の治療を受けなくても…」と思われるかもしれませんが、実は「妊娠中だからこそ歯の治療は重要である」と考えることができます。

第一に、妊娠中の口腔内の状態を歯科医師がチェックできるという点が挙げられます。妊娠中は体中にさまざまな変化が及びますが、実は妊娠中は口腔内の状態が悪化しやすいのです。そのため、妊娠中に歯科治療を受けることによって口腔内の状態を良好に保つことができます。妊婦さんの歯周病は早産などの出産に悪影響が及ぶ可能性があるという報告もあるため、むしろ安全な出産のための妊娠中の歯科治療はおすすめなのです。

第二に、産後は歯科治療の余裕がない可能性があるという点が挙げられます。出産後は母体の健康状態が不安定ですし、子育てに時間を割かれてしまうでしょう。妊娠中と比較して妊婦さんの行動の自由度が制限されがちなので、まだ比較的自由に行動できる余地がある妊娠中に歯科治療を受けておくことにメリットがあります。

 

妊娠中の「どのタイミング」であれば歯科治療を受けられる?

妊娠中の中でも、いわゆる「妊娠中期」と呼ばれるタイミングが、歯科治療を受けるのに適したタイミングであるといえます。

妊娠中は、

・妊娠初期
・妊娠中期
・妊娠後期

に分けられますが、「妊娠初期」と「妊娠後期」は、あまり歯科治療を受けるタイミングとしてはおすすめできません。

妊娠初期の場合、治療内容によっては赤ちゃんに悪影響が及ぶ可能性があります。そのため、歯科治療も比較的胎児への影響が少ない応急処置に留めておき、必要な治療は母子ともに安定する妊娠中期に先延ばしすることが多いです。

一方で妊娠後期の場合は、出産のタイミングが迫っている点がネックです。歯科治療の多くは継続的な通院が必要であり、出産を迎えるとなかなか通院できなくなるため、このタイミングでは本格的な歯科治療をすることはありません。また、妊婦さんのお腹が大きくなっていることなどから、長時間おなじ姿勢で治療を受けることに耐えられない可能性がある点もネックになります。

以上の観点から、歯科治療は「妊娠中期」に受けることをおすすめします。

 

妊娠中にセラミック治療を受けるメリット

妊娠中にセラミック治療を受けることにより、妊婦さんは歯の見た目に対してコンプレックスを抱くリスクが抑えられます。妊娠中というデリケートな時期に、精神的な負担を増やすコンプレックスを1つ無くすことができる点は決して無視できないメリットでしょう。

セラミック治療は、虫歯や歯科治療で欠損した歯の部分を補う治療法です。詰め物や被せ物を利用する治療法の中で、その素材としてセラミックを利用することには、審美面での大きなメリットがあります。

セラミックは、詰め物などに使われる素材の中でも比較的「天然の歯に近い見た目をしている」という特徴があります。天然歯に近い見た目にすることで、歯の欠損が目立たなくなり、他人に見られるかもしれないという不安やコンプレックスを抱くリスクを抑えられるのです。

 

妊娠中の歯科治療の注意点

セラミック治療のように、歯科治療の中には妊娠中期であれば問題なく施術できるものがあります。一方で、以下のような治療法は問題があったり、妊婦さんにとって不安材料になりかねないため、治療法ごとの安全性等について解説します。

 

薬の影響

妊娠中は、できるだけ「薬」を服用することは避けるべきだとされています。もちろん、母体の健康状態等を考慮して、胎児への影響が小さい薬を使用することもありますが、その点は担当医としっかり話し合っておきましょう。

 

レントゲンの影響

歯科治療での「レントゲン」の使用ですが、基本的に問題はありません。歯科治療でのレントゲンは顔のあたりだけ撮影するため、お腹には影響しませんし、万が一に備えて防護用エプロン等でガードします。

 

麻酔治療の影響

歯科治療での「麻酔の使用」も、基本的に問題はありません。治療時の痛み等でストレスを感じるリスクを抑えられます。ただし、逆に「赤ちゃんに影響するかも」と考えてストレスに感じる方もおられますし、過去に麻酔でトラブルが発生したことがある場合は特に担当医との相談が重要です。

 

神経治療の影響

歯科治療での「神経治療」を伴う治療については、少し問題があります。神経治療を伴う場合は、治療全体が長期にわたる可能性があり、治療スケジュールが妊娠後期に差し掛かってしまう可能性があるのです。

 

まとめ

妊娠中でもセラミック治療を受けることは可能です。ただし、安全性について理解しても「ひょっとしたら…」と不安になってしまい、ストレスを感じてしまうリスクはゼロではありません。妊娠中の歯科治療については担当医としっかり話し合い、納得したうえで治療を受けることをおすすめします。

投稿者: 西本歯科医院