2020.06.22更新

マウスピースは、歯列矯正、矯正治療終了後の後戻りを防ぐリテーナー、スポーツをする時の保護、歯ぎしりから歯を守るためなど、さまざまな用途で使われています。このようなマウスピースは、実はとても汚れやすいんです。お手入れを怠ると細菌が繁殖してしまうことも!

そこで今回は、マウスピースが汚れる原因や、正しいお手入れ方法について解説していきます。

 

マウスピースが汚れる原因

まずは、マウスピースが汚れてしまう原因について知っておきましょう。
マウスピースが汚れる主な理由は、食事とタバコです。

私たちは毎日、食事をしたり飲み物を飲んだりしています。食後の食べ残しが残ったままマウスピースを装着していると、マウスピースは汚れます。そのため、食後は必ず歯磨きをしてからマウスピースを装着しましょう。

また、コーヒー、紅茶、ウーロン茶、赤ワインなどの色の濃い飲み物はマウスピースの着色の原因となりやすいです。

さらに、タバコを吸う方は要注意。ニコチンやタールなどの化学物資により、マウスピースが変色してしまいます。さらに、タバコがマウスピース素材に悪影響を及ぼしてしまうことも。そのため、マウスピースを装着したままタバコを吸うのは避けてください。

 

お手入れが必要な理由

汚れたマウスピースを装着していると、お口の中の細菌(虫歯菌や歯周病菌など)がどんどん繁殖してしまいます。そうすると、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

また、カビの一種や匂いの原因菌が繁殖し、病気や口臭の原因になることも。そうならないように、マウスピースのお手入れが必要なのです。

 

マウスピースのお手入れ方法

マウスピースの具体的なお手入れ方法について、ご紹介していきます。

○水道水で洗う
一番手軽で簡単なお手入れ方法です。指で優しくこすりながら、水道水で洗いましょう。

「柔らかい歯ブラシ」を使ってマウスピースを磨いてもいいですが、「研磨剤入りの歯磨き粉」は使用しないでください。「研磨剤」をつけた歯ブラシで強く磨くと、マウスピースに傷がついてしまいます。目に見えないような細かい傷でもそこから雑菌が入り、汚れの温床になってしまうこともあります。

そのため、歯磨き粉を使う場合は、研磨剤なしの商品を使いましょう。食器を洗う中性洗剤でも代用できます。

マウスピースの種類によっては、歯ブラシを使用しない方がいいタイプもあるので歯医者で確認してみてください。

○市販の洗浄剤を使用する
マウスピース用の洗浄剤(矯正用リテーナー用、マウスガード用、入れ歯用)が、歯科医院やドラックストアなどで市販されていますので、こういった商品を使って洗浄する方法もあります。目に見えない汚れやニオイがすっきりと落とせ、除菌もできるおすすめの洗浄方法です。

普段は水洗いで、週に1回程度(または、匂いや汚れが気になったら)洗浄剤を使用してもいいですね。

マウスピース洗浄剤には「つけ置きタイプ」の商品と、「泡タイプ」の商品があります。

・つけ置きタイプの洗浄剤
水かぬるま湯に洗浄剤を一錠入れ溶かした後、そこにマウスピースを入れるだけで洗浄できる便利な商品です。つけ置き時間は商品によって違いますが、5~30分程度が多いようです。長くつけすぎるとマウスピースが劣化してしまうので、使用時間は必ず守りましょう。洗浄後は水でよくすすぎます。残った洗浄液は雑菌が繁殖しやすいため、使いまわしせずすぐに捨ててください。

・泡タイプの洗浄剤
泡やスプレータイプのマウスピース洗浄剤も販売されています。マウスピースに直接泡をプッシュし、約60~90秒後に水で洗うだけで汚れを落とすことができます。つけ置きタイプよりも洗浄時間が短く、コンパクトなボトルタイプなので外出先でも使いやすいのが特徴です。
ただ、つけ置きタイプの洗浄剤と違い泡がまんべんなく行き届きにくいため、隅々まで洗浄しにくいというデメリットがあります。

外出時は泡タイプ、週に一回はつけ置きタイプなどと、洗浄剤を併用してみてもいいですね。


○超音波洗浄機
メガネや貴金属などを洗浄する時によく使われる、超音波洗浄機もおすすめです。超音波によって水を振動させることにより、目に見えない微細な汚れまできれいに除去できます。洗浄液と組み合わせて使用することにより、より強力な汚れも落とせます。

値段は、小型のもので1000~10000円ほどと様々です。あまりにも安価な商品は汚れが落ちないことがあるので、購入の際は注意が必要です。

ちなみに歯科医院では、医療用超音波洗浄機を設置していることが多いです。診療の際に、マウスピース洗浄の相談をしてみてもいいかもしれませんね。

 

お手入れの注意点

お手入れの際に、これだけは守ってほしい注意点についてご紹介していきます。

○研磨剤の入った歯磨き粉で磨かない
○強い力でブラッシングをしない
○シリコンタイプのマウスピースは傷つきやすいので、なるべく歯ブラシを使わず指で洗う
○熱湯やお湯につけない(変形してしまうことがある)
○マウスピースによっては市販の洗浄剤を使うと変色・変形してしまうものがあるので、あらかじめ歯科医院で使用可能か確認しておく。

 

マウスピースの保管方法

いくらお手入れをしても、保管方法を間違ってしまうとマウスピースが傷んでしまうことがあります。保管方法もしっかり押さえておきましょう。

○洗った後はよく乾燥させる
マウスピースを洗浄後、ぬれれたままにしておくと細菌が繁殖しやすくなります。よく乾燥させてからケースの蓋を閉めるようにしましょう。
(ハードタイプのマウスピースの場合、水の中に入れて保管した方がいい商品もあります)

○専用ケースに入れて保管する
マウスピース用のケースに入れて保管すれば、変形・破損・紛失のリスクが下がります。
また、犬にマウスピースをかじられて破損してしまったという方がいらっしゃいますので、室内でペットを飼っていらっしゃる方は特に保管場所に気を付けてください。

○涼しい場所で保管する
マウスピースは熱に弱いものが多く、暑くなる場所に置いておくと変形してしまうことがあります。特に夏場は、涼しい場所(冷暗所、冷蔵庫など)に保管するとよいです。

 

まとめ

マウスピースのお手入れ方法について、解説していきました。マウスピースは毎日お口の中に入れるものなので、正しいお手入れ方法を守り、清潔に保っていきましょう。

投稿者: 西本歯科医院

2020.06.10更新

さまざまな歯列矯正方法の中でも、短期間で歯並びがキレイになると人気なのが「セラミック矯正」です。一般的な矯正方法では治療期間が2~3年かかるのに対し、セラミック矯正ではすぐにキレイな歯を手に入れることができます。

メリットの多い矯正方法なので、興味を持っている方が多いかと思います。しかし、セラミック矯正は危険だと言われているのはご存じでしょうか?

今回は、セラミック矯正の危険性について、そして治療を受ける際の注意点について詳しく解説していきます。セラミック矯正後に後悔しないよう、ぜひ確認してみてください。

 

歯列矯正の種類

歯列矯正は、悪い歯並びや、上下の歯がかみ合わない状態を改善する治療方法です。

○セラミック矯正
セラミック(陶器)の被せ物を、歯に被せることにより歯並びをキレイに見せる治療方法です。厳密には歯列矯正ではなく、審美治療だと言われることもあります。

・メリット
短期間で治療が終わる(最短で2週間ほど)
見た目が美しい(セラミックは、天然歯のような透明感と色調を再現できる)

・デメリット
歯を削る必要がある(神経を抜くこともある)
上下の歯がしっかりかみ合わないことがある(根本的なかみ合わせを治す矯正方法ではない)

○ワイヤー矯正
歯に「ブラケット」という器具を装着し、ワイヤーで引っ張って歯を動かす矯正方法です。「表側(唇側)矯正」と、「裏側(舌側)矯正」があります。

・メリット
比較的重度の不正歯列でも、矯正治療が可能

・デメリット
治療中の見た目が気になる

○マウスピース矯正
マウスピースを装着することにより、段階的に歯を動かしていく矯正方法です。

・メリット
透明なマウスピースなので目立ちにくい

・デメリット
長時間マウスピースを装着しないと、矯正効果が出ない

 

セラミック矯正の危険性

セラミック矯正のデメリットや、危険性についてご紹介していきます。


○歯を削る必要がある
セラミックを被せるためには、歯を削る必要があります。削らずにセラミックを被せると、歯が大きく不自然な歯になってしまうためです。歯は削れば削るほど、その寿命が短くなると言われています。

○神経を抜くことがある
歯を大きく削ると痛みが出る可能性があるため、歯並びの状態によっては神経を抜くことがあります。神経の中には血管があり、栄養を供給しているのですが神経を抜くことによってこの働きがなくなってしまい、歯の寿命が極端に短くなってしまいます。

また、歯がもろくなって将来的に割れてしまったり、根尖病巣という病気になってしまうことがあります。

○抜歯が必要になることも
極端に歯並びが悪かったり、歯ぐきの高さがそろわなかったりする場合、歯を抜かなければならないケースがあります。

○痛みがあることも
歯を削る治療なので、痛みがあることがあります。治療の際は麻酔注射をしますが、注射が苦手な方もいるでしょう。
また、仮歯やセラミックの歯を装着した後に、しみるような痛みを感じることがあります。2週間ほどで落ち着くことが多いですが、まれに痛みがおさまらないことがあります。

○将来的に歯ぐきが痩せてしまうと目立つ
加齢や歯周病によって歯ぐきが痩せてくると、セラミックの歯とご自身の歯ぐきとの間にすき間が開いてしまって目立ちます。
また、すき間に汚れがたまりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高くなるというデメリットもあります。そのため、将来的に再度セラミック治療をしなければならないというケースもあります。

○歯ぐきが黒ずむことがある
金属の土台を使用して治療を行った場合、将来的に金属が溶け出して歯ぐきが黒ずんでしまうことがあります。

○見た目が不自然になることも
見た目が美しいのがメリットのセラミック矯正ですが、不自然になってしまうこともあります。例えば歯の色が白すぎて浮いてしまったり、いかにも作ったような人工的な歯になってしまったりというケースがあります。

○かみ合わせに違和感が出ることがある
セラミック矯正は、根本的なかみ合わせを治すものではありません。治療によって、以前よりかみ合わせが悪くなってしまうケースも存在します。例えば、前歯がかみ合わなくなり食べ物がかみ切れなくなったり、顎に負担がかかるようになり、顎関節症になってしまったりします。

 

セラミック矯正を成功させるためには?

セラミック矯正で失敗したくない方は、以下の点を押さえておきましょう。

○デメリットを理解する
セラミック矯正のデメリットをよく理解した上で、治療方法を選択しましょう。

○治療前にしっかりカウンセリングを受ける 
特に、「審美性」と「かみ合わせ」についてを、カウンセリングの際に歯科医師によく確認しておくことが大切です。また、歯をどのくらい削るのか、痛みが出る可能性があるのか、神経を抜いたり抜歯をする必要があるのかをしっかり聞いておきましょう。

○矯正治療と審美治療両方に理解がある歯科医院を選ぶ
どんな治療方法が合っているのかは、患者さんのお口の状態によって違います。歯並びによっては、セラミック矯正以外の方法を選択したほうがいいことも。

そのため、セラミック矯正だけに力を入れている歯科医院ですぐに治療を開始せず、審美治療と矯正治療の両方を行っている歯科医院で、一度相談してみることをおすすめします。

○メンテナンスを受ける
治療後は、必ず定期的なメンテナンス(定期検診)を受けましょう。セラミックを入れた場所に問題がないかチェックしてもらい、必要であればかみ合わせなどの調整をしてもらいます。

セラミックの寿命は一般的に10年ほどと言われていますが、定期的に歯科医院に通いメンテナンスをすれば、寿命を長くできます。歯周病による歯ぐきの痩せや、歯を失うリスクを減らすためにも、必ず定期検診を受けましょう!

 

まとめ

セラミック矯正は危険だと言われることがありますが、基本的には虫歯治療と同じように歯を削って被せ物を被せる治療なので、特別に危険なものというわけではありません。

ただ、健康で削る必要のない歯を削らなければならず、歯の寿命が短くなるなどのデメリットはあります。

メリットやデメリットをよく理解し、ご自身に合った矯正治療を選択するようにしましょう。

投稿者: 西本歯科医院


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