2021.01.22更新

セラミック治療を行う際に、痛みはあるのでしょうか?
セラミック治療の流れと、歯科治療中に感じる痛みの原因や対処法について解説していきます。

 

セラミック治療の流れ

セラミック治療は、歯の欠損部分をセラミック(陶器)で補う治療法です。セラミッククラウン、セラミックインレーの治療の流れに分けてご紹介していきます。

 

○セラミッククラウン(被せ物)の治療の流れ

セラミックでできたクラウンを被せる治療方法です。虫歯治療・セラミック矯正などの際に行いますが、治療の流れはほとんど同じです。

 

・1,カウンセリング

まずはカウンセリングを行い、患者さまのご要望をお伺いいたします。そしてお口の状況や、かみ合わせなどを検査して治療計画を立て治療スケジュールなどをご案内します。
不明点や不安なことがあれば、カウンセリング時にご相談ください。

 

・2,麻酔をして歯を削る

麻酔をして歯を削っていきます。
当院では歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)や、拡大鏡(テレスコープ)などの最近の機器を導入し患者様の負担を最小限に抑えた治療を行っております。
最新機器で患部を拡大しながら削ることによって、できるだけ天然歯を残した削りすぎない治療が可能となります。

(虫歯が大きいなどの理由で神経を抜く必要がある場合は、神経を抜く治療、薬を充填する治療、土台の作成と合着などの処置が必要となります)

 

・3,仮歯の製作

セラミッククラウンができあがるまでの、仮の歯を作ります。仮歯を参考に歯の形などを検討していきます。

 

・4,型取り

歯型とかみ合わせを取り、歯の形の模型を作ります。正確な歯型を取り模型を作ることによって、最終的なセラミックの精度が高まります。

また、セラミックの色・形・歯並びなどの確認を行います。基本的には患者様の歯の色に合わせて作成いたします。ご自身の歯よりも白い歯を入れたいなどの希望がある場合は、お伝えください。

 

・5,セラミッククラウンの作成

模型を基にして、技工所でセラミッククラウンを製作します。

 

・6,セラミッククラウンの装着

最終確認を行い、セラミッククラウンを歯科用セメントで合着します。

 

○セラミックインレー(詰め物)の治療の流れ

主に、奥歯に部分的な虫歯ができた際に行う治療方法です。保険治療で使われる銀歯やレジンより精密で密着性が高く、二次虫歯になりにくいです。

 

・1,カウンセリング

 

・2,麻酔をして歯を削る

麻酔をして虫歯を取り除きます。必要に応じて神経を保護し形を整えます。

 

・3,型取り

歯型とかみ合わせを取り、それを基に模型を作製します。
歯の色や形などを確認し、インレーが出来上がるまでの仮の材料で蓋をします。

 

・4,セラミックインレーの作成

模型を基にして、技工所でセラミックインレーを作製します。

 

・5,セラミックインレーの装着

出来上がったセラミックインレーをお口の中で最終確認し、必要であれば微調整して歯科用セメントで合着します。

  

治療中の痛みの原因と対処法

歯科治療中に感じる痛みの原因や、その対処法について詳しく解説していきます。

 

○麻酔注射の痛み

歯を削る際には痛みがでないように、まずは麻酔をします。しかし、「麻酔の注射が痛かった!」という経験をしたことがある方は多いもの。しかし、痛くない麻酔もあります。

例えば、針が無い「無針麻酔器」があります。霧状の麻酔薬を噴射することによって麻酔を浸透させる器機です。針を刺すチクッとした痛みがなく、針が無いから怖くもありません。

また針の注射を使用する場合でも、針を刺す歯茎に表面麻酔を塗る、麻酔液を人肌に温める、細い針を使う、電動注射器を使用し痛みを感じにくい注入スピードにコントロールしながらゆっくりと麻酔液を入れる、などの工夫をすることによって痛みが少ない治療が可能となります。

 

○歯を削るときの痛み

麻酔がきちんと効いていれば、歯を削る痛みは感じません。
ただ、麻酔後すぐに治療を始めてしまうとまだ麻酔が効いておらず、痛みを感じることがあります。
麻酔の効き具合は個人差がありますので、痛みがある場合はすぐに歯科医に伝えましょう。

 

○虫歯が酷いと麻酔が効きにくいことも

虫歯が進行し痛みや炎症が激しい場合、麻酔が効きにくくなってしまうことがあります。

定期検診を受け虫歯の早期発見に努めていれば、歯科治療で痛い思いをすることは少ないといえるでしょう。

 

○型取りのときの不快感や吐き気

歯型を取るときに使うトレーが歯茎に当たると、軽い痛みを感じることがあります。患者さまのお口に合ったサイズのトレーを選択したり、調整したりすると痛みが少なくなります。

また、嘔吐反射が強い方は歯型を取るときに吐き気を催したり、不快感があったりすることがあります。嘔吐反射は個人差が大きく、歯型を取るのがまったく平気な方もいれば、歯ブラシやミラーを口に入れただけでオエッとなる方もいらっしゃいます。


歯型をとってもらうときは、なるべくリラックスして鼻でゆっくり息をするようにすると楽になるでしょう。

過去に歯型取りで気持ち悪くなった経験がある方は、事前に歯科医やスタッフにその旨伝えておくとよいです。

椅子を起こしてもらう、印象剤(歯型を取る材料)を硬めにして喉に流れにくくしてもらう、喉に軽く麻酔をしてもらうなどの対応をすることによって、嘔吐反射が起こりにくくなります。

 

○ストレスや不安による痛み

歯科治療に対して不安やストレスを感じていると、痛みを感じやすくなってしまいます。
まずはカウンセリングをしっかりと受け、歯科医院のスタッフとコミュニケーションを取ってリラックスしながら治療を受けることが大切です。

 

まとめ

セラミック治療の流れと、治療中の痛みについて解説いたしました。
当院は、最新機器を導入し痛みのない治療を目指しております。ご質問などあれば、どうぞお気軽にご相談ください。



投稿者: 西本歯科医院

2021.01.08更新

治療をはじめる前に知っておきたい、マウスピース矯正の痛みの原因と対処法について解説いたします。

 

矯正治療の痛みの原因

マウスピース矯正、ワイヤー矯正に関わらず、矯正には痛みを伴うことがあります。
矯正中の痛みの大きな原因として「歯が動くときの痛み」「ものを噛むときの痛み」「装置が当たるときの痛み」の3つがあげられます。

 

○歯が動くときの痛み

矯正治療によって歯を移動する際には、歯槽骨内で歯根膜が伸び縮みします。このときに痛みを伴うことがありますが、歯の動き出しが一番痛く、時間が経つに従い自然と消えていくことがほとんどです。

マウスピース矯正では、マウスピースを新しいものに交換して最初の2~3日間に最も歯が動くため、この時期に痛みを感じることが多いです。長くても1週間ほどで痛みが治まるケースがほとんどです。

痛みの程度は個人差が大きく、締め付けられるように痛いという方もいますが、違和感がある程度という方もいます。

 

○ものを噛むときの痛み

矯正中の動いている状態の歯はとても敏感で、噛んだり歯がぶつかったりしたときに痛みを感じることがあります。

 

○装置が当たるときの痛み

矯正装置が当たって、歯茎など口腔粘膜に痛みを感じることがあります。
特にワイヤー矯正の場合は、装置が歯肉、唇、舌などに当たりたすいため痛みが出たり口内炎になったりすることが頻繁にあります 。

マウスピース矯正は、とがった装置が少なく傷をつけにくいため、このような痛みがでることは少ないです。

 

その他のマウスピース矯正中の痛み

マウスピース矯正で感じる痛みについてご紹介していきます。

 

○マウスピース交換の際に痛む

マウスピースを新しいものに交換すると、痛みを感じることがあります。
交換して3日程度が痛みのピークで、その後徐々に痛みが治まることが多いです。

 

○マウスピースが当たって痛い

歯が窮屈な感じがすることがあります。
またマウスピースが当たったりして、粘膜に痛みが出ることがあります。

 

○マウスピースを外すときの痛み

マウスピースは、食事や歯磨きなどの際に外すことができます。
ただ、歯が元に戻ろうとする力が働くため、外した瞬間にジワリとした痛みを感じることあります。

 

○久しぶりにマウスピースを装着したときの痛み

長期間マウスピースを装着しなかった場合、後戻りが起きていることがあります。痛みを強く感じるときは歯科医に相談しましょう。

 

○歯茎が痛い

清掃不良により歯周病になると、歯肉が腫れマウスピースが歯肉に当たりやすくなり痛みがでやすいです。
また、食べかすが挟まったままマウスピースを装着すると、奥に押し込まれ痛みを感じます。
食後はデンタルフロスなどを使用し、しっかりと清掃してからマウスピースを装着しましょう。

 

○ゴムをかけた時の痛み

歯科矯正ではゴムを使用することがありますが、歯が引っ張られ痛いことがあります。
また、ゴムが頬に当たって擦れることによって痛む方もいらっしゃいます。

 

○虫歯

矯正治療中に虫歯になってしまい、痛みを感じることがあります。

  

マウスピース矯正中に痛いときの対処法

痛みを感じる場合は、まずは担当の歯科医に相談してみましょう。
その他ご自身で行うことができる、痛みの対処法をご紹介していきます。

 

○鎮痛剤を飲む

我慢できない、寝られないほど痛みを感じる場合は、市販の鎮痛剤を飲んでみましょう。

ただ「イブプロフェン(ロキソニンなど)」の鎮痛薬は抗炎症作用があり、歯の移動を阻害する可能性があるため服用に注意が必要です。
「アセトアミノフェン(カロナール錠、コカールなど)」であれば、消炎作用がほとんどないため歯の移動を阻害しません。矯正治療中におすすめの鎮痛薬です。

また、冷やすことでも痛みを抑えられます。

 

○ひとつ前のマウスピースに戻す

マウスピースはコンピューターで歯の動かし方を計算し作成していますが、想定通り歯が動かずマウスピース交換時に過剰な負担がかかってしまうことがあります。
ひとつ前のマウスピースを長めに使用し、しっかりと歯を移動させてから次の段階のマウスピースに交換し痛みに対処する方法もあります。

 

○柔らかいものを食べる

矯正治療中は、硬いものは痛くて噛めないことがあります。痛いときは、なるべく柔らかいものを食べましょう。
おすすめは、おかゆ、スープ、卵料理、豆腐料理、煮物(柔らかく煮る)、麺類(少し長めに茹でる)などです。

フランスパン、ステーキなどの硬い食べ物は痛みが出やすいので気を付けましょう。

 

○マウスピースを削る

マウスピースがあたって痛い場合は、歯科医院で調整してもらいましょう。

通院が難しい場合、該当する部分のみを紙やすりや爪やすりなどで少しだけ削ってください。
ただ、削りすぎると変形の原因となりますので注意が必要です。不明点などあれば、歯科医院へ相談しましょう。

○歯周病・虫歯治療

歯周病や虫歯によって痛みが出ている場合は、歯科医院で治療を行う必要があります。

 

まとめ

今回は、マウスピース矯正の痛みとその対処法について解説いたしました。
マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べ痛みが少ない矯正方法だといわれています。
ただ痛みの感じ方には個人差があります。矯正中に痛みや不安を感じた場合は、担当の歯科医に気軽に相談をしてみてください。



投稿者: 西本歯科医院